暁 〜小説投稿サイト〜
X ーthe another storyー
第二十四話 未来その十三

[8]前話 [2]次話
「そのうえでね」
「そうよね、だからね」
 それでというのだ。
「私もね」
「最後までだね」
「観て」
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「行くんだね」
「そうするわ」
「ではそれまでは」
「あっちから何を言われても」
 それでもというのだ。
「こっちにいるから」
「そうして見守って」
「それからよ」
「わかったよ、ではね」
「こうしてお話してくれるのね」
「それまでね。僕は君の友達だね」
 牙暁は北斗に微笑んで尋ねた。
「そうだね」
「だから今一緒にいるのよ」
 これが北斗の返事だった。
「私もね」
「そうだよね」
「だからね」
 それでというのだった。
「安心してね」
「君と出会えてよかった」
 牙暁は今度はこう言った。
「本当にね」
「そう言ってくれるのね」
「うん、ずっと眠っていて」
 それで起きている世界に行けずというのだ、牙暁は夢の世界にだけいる自分のその身のことか話した。
「夢の世界で出会える人はいても」
「その人が眠っている時だけね」
「起きている時間。大抵お昼はね」
「そうした人達とも出会えないで」
「僕はいつも眠っているから」
「この世界にいるわね」
「孤独を感じる時も多かったんだ、人は起きている時は孤独を感じることはあっても」
 それでもというのだ。
「眠れば違うね」
「眠れば夢の世界でね」
「誰かにも出会えて」
「それで孤独じゃないね」
「けれど夢の世界にいつもいると」
 そうであると、というのだ。
「誰かと一緒にいられる時間もね」
「限られるわね」
「そうなってね」
 そしてというのだ。
「どうしてもね」
「孤独を感じるわね」
「ずっといるとね」
「そうよね」
「半分は孤独だよ、けれどその半分が」
「凄く辛くて」
「僕は孤独が嫌いなんだ」
 やや俯いて話した。
「今もね」
「そこで私がいて」
「それでだよ」
 だからだというのだ。
「君がいてくれて」
「嬉しいのね」
「君を救えなかったけれど」
 このことをまた悔やんで言うのだった。
「けれどね」
「それでもなのね」
「本当にね」 
 北斗と友人でいつもこの世界にいられてというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ