第1幕:帰って来てしまったエース
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は踏んだ雑草にいちいち謝罪して回るのか?あ!?」
「そんな綺麗事を言えば敵さんが退いてくれるとでも思っているかよ?アホだぜこいつ!」
だがその時、少女は既に赤い鷹匠が使用していたモビルフォースの運転席に乗り込んでいた。
「そこの館長さんの言う通りだ……この私と同じ所まで堕ちたくなければ、ここで踏みとどまれ。始まってから反省しても……もう遅いんだから」
しかし、暴走族は少女の言葉に屈しない。
「落ちるだぁ?逆だよ!俺達はこれから展示する予定の兵器を使ってどんどん昇るんだよ!」
「と言うか、それも俺達の物だぜ。返せよドロボー」
「返す気が無いなら……身体で払って貰おうかぁー!」
暴走する暴走族に完全に呆れた少女は、今度こそ本当に彼らと戦う意思を固めた。
「……自力では踏みとどまれないか……なら……私が踏みとどまらせる!」
だが、少女が乗車しているモビルフォースには、1つだけ大きな問題が有った。
「駄目だ!その子は動かない!誰が運転しようとしても、全く動かなかったんだ!」
と思いきや、館長の悲痛な説明に反し、少女がある台詞を言うや否や、
「たんたん狸の金玉はー♪」
動かない筈のモビルフォースのメインカメラに輝きが戻った。
「動くじゃねぇか!何処が駄目だんだよ!?」
対する館長は別の意味で驚いた。
「あの赤い鷹匠が使用していたモビルフォースが……ガンダム・フェルシュング(F?lschung)が息を吹き返した」
その言葉に、暴走族のリーダーが少々ビビりながら少女を指差す。
「お……お前ぇー!?」
他のメンバーも『赤い鷹匠』と言う言葉を聞いた途端、別のモビルフォースを起動させてガンダム・フェルシュングに飛び掛かった。
だがしかし、少女は冷静だった。
ガンダム・フェルシュングの背中(両肩胛骨付近)に装備されている金属繊維製の4対8枚の主翼を射出し、切り離された翼がフェルシュングの周囲を何度か旋回した後、襲い掛かるモビルフォースに向かってすっ飛んで往く。
そして、敵モビルフォースの四肢を次々と溶斬する。
「何なんだ……こいつまさか!?」
どうにか8機の羽根型無人攻撃機による溶斬から逃れた機体がフェルシュングに向けて90mmビームサブマシンガンを発砲するが、フェルシュングの前方に集結した羽根型無人攻撃機の電磁波に跳ね返され、光の霧となりながら文字通り霧散する。
「何で貴様がこんな辺鄙な所にー!?」
フェルシュングに心を折られて士気を消失した暴走族は、博物館から盗んだ武器を持ったまま逃走しようとするが、フェルシュングが放った無人攻撃機に阻まれて逃げ場を失った。
「待ってくれ!俺達はもうあんたと戦わねぇ!」
だが、少女はその言葉を信じない。
「本当に戦う気が無いなら……罪を背負う気が無いなら……そんな物
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