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「ありがとう、神々廻さん」
「座布団だ…!フィルウさん、こんなのも創れるんですか?」
「なんでも創れるよ。ハクネさんだって権限があるから創れるはずだよ」
「今度試してみます!」
フィルウ様とハクネさんはサッと座布団を敷いて上に正座する。驚いた、普通にできている。
「どうぞ、お楽に」
「失礼します」
「失礼します…!」
あら、礼儀まで。私の世界ではまだなかった習慣だけど、「正座」という最近の習慣は美しくて好きだ。
でも、琴葉は全く知らなかったようで、物珍しそうに二人を眺めながら棒立ちしている。
「琴葉さん?」
「あ、え?床に座るの?足しんどくない?」
「もう少し日本文化を勉強してやれ、琴葉。一応、”作者”は日本の子なんだから」
「え、ちょ、今ちょっと教えてくれたっていいじゃん」
彼女は”黒華琴葉”と日本人らしい名前こそしているが、作者が過ごしているような時間のもっと先の世界出身のキャラクター。文明は滅んでいるに等しく、きっと座り方に関する文化なんて残っていないか、あったとしても意識されていなかったのだろう。あくまで予測にすぎないけれど。
でも、まあそこまで座り方にこだわらなくてもいい。ここには、様々な世界で生まれて、そして死に、堕ちてきたキャラクターしかいない。
「自分で調べなさい。そのくらいできるでしょう?それに、座り方なんてなんでもいいわ。床に座るのが嫌だったら椅子を出しましょうか」
「座ってみたいからイスはいいや!本当になんでもいいんだね?」
ニカっと笑い飛ばしながら、彼女は座布団をおいてそこに三角座りの形で座った。
「…やっぱり、そうやって縮こまって座るところ、猫っぽいわね」
「猫!?」
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