第36話 救出 前編
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私達は大守の軍の兵士達が通り過ぎるのを待った後、後方から兵士達を襲撃した。
いきなりの襲撃に兵士達は動揺していた。
私達は動揺した兵士達を次々に殺して父上の元へ急いだ。
「おのれ何者だ!泰山大守の軍としっての狼藉か!」
隊長らしき男が馬上から声を上げた。
「そうだ!我が父臧戒を返して貰いにきた。貴様らのような下種の輩に父上を好きにはさせない!」
「父だと?貴様。臧戒の娘か。罪人の娘が何を言うか!その娘と男共を殺してしまえ!」
動揺していた兵士達が隊長の命令一つで冷静さを取り戻した。
面倒なことに隊長は少し後方に下がり、兵士に素早く隊列を組ませた。
隊列を組んだ兵士達は私達に襲いかかってきた。
腐っても隊長というわけだな。
「退けえぇーーーーーー!」
私は前を塞ぐ兵士を剣で斬り捨てた。
兵士は斬れども斬れども湧いてくるような錯覚を覚えた。
幾らここが狭所でもこれでは父上の元には行くのに時間が掛かりすぎる。
「姉御。あっし達が道を開けやす。そこを通って臧戒様が捕まっている檻車に行って下させえ!」
食客全員がそう言うと私の前に出て捨て身で兵士を殺していった。
食客達は必死に兵士をなぎ倒していた。
槍や剣を受けながらも道を作ろうと前に塞がる兵士達を薙ぎ倒していった。
「糞が次から次へと湧きやがって!邪魔だどきやがれ!」
「グガァーーーーーー!あ、姉御。後は頼みやしたぜ」
食客の数人が兵士達の槍に串刺しになりがらも最後の気力で剣を奮って何人かを剣で斬り殺した。
串刺しになった食客達は力なく倒れた。
「姉御!行ってくだせえ」
道を作ろうと奮闘していた食客達が兵士の数が薄い場所を目で合図してきました。
「く、済まない」
私はそれしか言えず兵士の数が少ない場所に斬り込んだ。
兵士の数が少ないとはいえその数は少ないとはいえない。
「糞っ!どけどけーーーーーー!お前らは邪魔だーーーーーー!」
私は怒声を上げながら兵士達を斬り殺した。
四半刻程斬り合いをしたが未だ父上の所で辿りつけない。
糞っ!
父上を助けることはできないのか?
こんなところで死ぬのか?
そのとき兵士の動きに変化が起こった。
兵士が動揺しているようだ。
どうしたんだ?
反対側で馬に跨がり、槍を振り回している男がいた。
彼は凄まじい強さで兵士達を薙ぎ倒している。
「我が名は劉ヨウだ。山陽郡の麒麟児とは私のことだ!罪無き者を害す者はこの劉ヨウが許さん!死にたくなければ武器を捨てよ!」
彼はこの場所に居る者全てに轟くような大声で劉ヨウと名乗った。
劉ヨウとはあの山陽郡の麒
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