第八十四話 映画を観てその二
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「お昼にしような」
「あそこカレー美味しいのよね」
「ホットドッグやハンバーガーもな」
「そうなのよね」
「まあ好きなものをな」
そのフードコーナーではというのだ。
「食おうな」
「そうするのね」
「ああ、そしてな」
そのうえでというのだ。
「それから一時までな」
「時間潰すのね」
「百貨店の屋上なんかな」
越智はそちらもと言った。
「いいだろ」
「ああ、ゲームコーナーね」
「あそこにもフードコーナーあるけれどな」
「あそこはスナックランドね」
「あそこで食ってもいいしな」
こう言うのだった。
「まあ兎に角中に入ろうな」
「そうね、まずはね」
「それからだよ」
こう話してだった。
二人で百貨店の中に入った、そしてだった。
二人はまずは一階のフードコーナーに向かった、屋上のスナックにしようかともなったが結局こちらになった。
そしてだ、そこでだった。
二人で特大のオムライスに他のものを頼んだが富美子はそのオムライスを食べて言った。
「オムライスがあると幸せになれるわ」
「そう言うまで好きなんだな」
「そうなのよ」
「そうなんだな、俺も好きだ」
越智は微笑んで話した。
「子供の頃からな」
「そうそう、子供って皆オムライス作ってもらってね」
「食べるな」
「それで美味しくてね」
「好きになるな」
「カレーもそうなのよね」
富美子はこの食べものの話もした。
「子供の頃作ってもらって」
「食べてな」
「好きになるのよね」
「そうだよな、ただな」
「ただ?」
「何かな」
ここでだ、越智は考える顔で言った。
「ハヤシライスはな」
「あっ、何かハヤシライスって子供の頃食べてもね」
「印象に残らないな」
「そうよね、もっと大きくなって」
「小学生になってな」
「徐々に美味しいって思えるわね」
「最初はカレーの亜流みたいな」
そうしたというのだ。
「そんなものだよな」
「そうよね」
「それで徐々にな」
それこそというのだ。
「美味いって思えるな」
「ハヤシライスはね」
「そうだよな」
「美味いけれど」
それでもとだ、富美子も言った。
「ハヤシライスはそうしたものよね」
「ああ、このコーナーにもあるけれどな」
八条百貨店一階のフードコーナーにというのだ。
「けれどな」
「ハヤシライスも人気あっても」
「結構通な感じでな」
「大人が食べるね」
「そんな風だよな」
「そうね、ただ時々ね」
富美子はオムライス、ケチャップをかけているそれを今も食べつつ話した。オムライスはまだかなりある。
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