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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第159話:精神世界での攻防
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われる薙刀とぶつかり合う。
長物同士による攻防、その最中ガルドはレギオンファントムの狙いを問い詰めた。
「貴様ッ! 何故ハヤトの精神の中に入り込んだッ! 貴様の目的は何だッ!」
どうも時々聞こえてくる会話から察するに、コイツは純粋にワイズマンの命令に従っていると言う訳では無さそうだった。フロンティア事変において、メデューサが堕ちたファントムは尚もワイズマンに対して忠誠を誓っていたように見えた。だがコイツからは忠誠心とかそういうのが感じられない。あれよりももっと好き勝手に、欲望に忠実に動いているように見えてならなかった。
その読みは当たっていたようで、レギオンファントムはガルドと鍔競り合いをしながら自分の行動の理由を話し始めた。
「簡単な話だ。この美しい心……それを滅茶苦茶に壊す事こそが、最高にエキサイティング! それだけだ!」
「くっ!」
高まったテンションがそのまま力に還元されたのか、レギオンファントムの一撃にガルドは攻撃を受け止めきれず後退を余儀なくされた。
そのまま後退した彼は、息を整えて体勢を立て直しつつ目の前のファントムのあまりの邪悪さに息を呑んだ。コイツは、己の欲望の為に他人の心を、思い出を壊そうとしている。ジェネシスはワイズマンの野望の為に無関係な人々を次々と手に掛けているが、それとは違う方向性でこいつは邪悪に過ぎた。
確かにウェル博士など、これまで敵対してきた者の中には己の野望の為に多くの人々の命を奪おうとする者も居た。しかしこいつは、刹那の快楽の為だけに他人を踏み躙ろうとしている。
――コイツは、危険すぎるッ! 何が何でもこの場で始末しなければ……!――
事ここに至り、ガルドもレギオンファントムの危険性・邪悪さを理解した。ウィズがあそこまで慌てた理由も理解できる。ここでコイツを倒しておかなければ、颯人だけでなくもっと多くの人々に犠牲が出る。
もしセレナが巻き込まれたらと思うと、想像しただけで彼は胃袋が縮む様な気持ちになった。
「奴の危険性は理解できたな、2人共」
「あぁ、よく分かったよ」
後退したガルドの両隣りにウィズと透が並び立つ。
レギオンファントムの前に立ち塞がる3人の魔法使い。普通であれば、この状況になったら尻尾を巻いて逃げ出すものだが奴は違った。頭が狂っているのか、逃げると言う発想に至らずそのまま3人を同時に相手取って戦おうとした。
しかしここで思わぬ乱入者が現れた。周囲に響き渡る咆哮と共に、白銀の体を持つドラゴンが飛来しレギオンファントムにブレスを吐いたのだ。
「ぐっ!?」
「あれは!?」
「颯人のドラゴンだ」
ドラゴンはレギオンファントムの周囲を飛び回りながら、時に尾で薙ぎ払い時に接近して爪で切り裂
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