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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第159話:精神世界での攻防
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度レギオンファントムに斬りかかった。今度は勢いに任せる事はせず、冷静に相手の動きを見て的確に攻撃を受け流し反撃をお見舞いする。木に叩き付けられた一撃に、逆に頭が冷えたのかウィズはレギオンファントムと一進一退の攻防を繰り広げた。
だが不思議な事にウィズは魔法を使って戦おうとしない。傍から見ていると明らかに何度か魔法を使えるタイミングがあったにもかかわらず、彼はお得意のエクスプロージョンの魔法を使おうとはしなかった。あれを使えばレギオンファントムだろうと木端微塵に出来るだろうに。
「何故ウィズは他の魔法を使わない?」
〔もしかして、ここで威力の高い魔法を使うとアンダーワールドに悪影響が出るからでは?〕
「ッ! そうか、ここは世界そのものがハヤトの一部。迂闊な攻撃は逆にアイツを苦しめる事になるのか」
それならばウィズが通常攻撃に拘る理由も理解できる。あんな大火力の魔法をバカスカ使えば、このアンダーワールド自体が吹き飛んでしまいかねない。アンダーワールドと言う単語自体初めて聞いた2人だったが、ここには居る前の颯人の苦しむ姿を考えればこの世界が壊れた時颯人がどうなるかは想像に難くない。
そうと分かれば暢気に観戦などしている場合ではない。ウィズは今、全力で戦えないのだから、その分自分達が手助けせねばとガルドと透も戦いに加わった。
「おいそこのファントムッ!」
「む?」
ウィズから注意を逸らす為ガルドが声を上げると、レギオンファントムが首だけをそちらへと向けた。その時点で透は既にレギオンファントムに接近しており、振り向いた次の瞬間には彼の振るうカリヴァイオリンが奴の表皮を傷付けた。
「ぐっ!」
「ハッ!」
「ぬぅっ!?」
透の一撃はレギオンファントムの比較的柔らかい部分を的確に切り裂いた。その一撃で怯んだ瞬間、ウィズのハーメルケインが相手の胸を突き後退させる。そこに更にダメ押しと言わんばかりにガルドのマイティガンランスが振り下ろされる。
「オォォッ!」
透の一撃から続くウィズの攻撃で体勢が崩れた今、レギオンファントムにガルドの攻撃を防ぐ余裕は無い。振り下ろされた一撃は、レギオンファントムがハルメギドを構えるよりも前にその身を両断する勢いで切り裂いた。
「ぐぉっ!?」
3人の魔法使いの連携攻撃に、レギオンファントムもダメージを受けたのか数歩後ろに下がる。だが切られた部分を押さえていた手が退けられると、そこには思っていたほどの傷はついていなかった。どうやらギリギリのところで後ろに下がり致命傷だけは避けていたらしい。存外目の良い奴だ。
まだ余裕を残しているのならと、ガルドはそのまま勢いに乗ってレギオンファントムに対して攻撃を続けた。縦横無尽に振り回される槍が、迎え撃つべく振る
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