第八十四部第二章 交渉の用意その三十五
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「敵と対立して戦うよりもな」
「敵をなくして」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「今言った創業に専念しなければならない」
「それがあるので」
「我々との対立もだ」
「解決したいですね」
「間違いなくな、だからだ」
それ故にというのだ。
「この話サハラも乗る」
「そうしてきますか」
「そして連合の目もあるが」
「連合の妨害もありますね」
「それもあるだろうが」
しかしという口調でだ、ギルフォードはさらに話した。
「それは強いものではない」
「あの国の外の世界への無関心ですね」
「それ故にだ」
「妨害はあろうとも」
「強くない、だが妨害は妨害だ」
それになることは事実だからだというのだ。
「だからだ」
「その妨害もですね」
「防いでいくことだ」
「それはしないとならないですね」
「そうだ、サハラとの講和は絶対に成功させねばならないからな」
エウロパの為にそれをしなければならないというのだ。
「だからだ」
「その為にですね」
「そうだ、それでだ」
その為にというのだ。
「連合の妨害はな」
「排除していくことですね」
「それもしなければならない」
こう言うのだった。
「そしてその役目はだ」
「軍ですね」
「そうだ、軍がだ」
まさにというのだ。
「連合の妨害を防ぐのだ」
「何としてもですね」
「そこは軍に任せる」
「はい、では諜報部の精鋭をです」
モンサルヴァートはギルフォードに確かな顔で答えた、軍務相である彼は軍の最高幹部の一人であり彼等も統括する立場であるからだ。
「送ります」
「それも多くだな」
「はい」
まさにという返事だった。
「そうさせて頂きます」
「是非な、ではな」
「それで、ですね」
「連合が何かをしてきてもな」
その妨害をというのだ。
「防いでもらう、それに妨害がなくともな」
「それでもですね」
「マウリアは今後連合もサハラも多くの諜報員を送り込んでだ」
「情報戦の舞台にですね」
「なるからな」
それでというのだ。
「マウリアにはな」
「多くの諜報員を入れる」
「それも優秀な、な」
「そのうえで、ですね」
「各勢力の情報収集を行い」
そしてと言うのだった。
「さらにだ、必要とあればだ」
「その時は、ですね」
「連合に潜入することも検討するしだ」
「工作もですね」
「行う、暗殺もだ」
これもというのだ。
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