タイムラグバトル
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グレイside
「マジかよ・・・」
「やってくれるじゃねぇか、ギヒッ」
表示された対戦表に思わず頭を抱える。いきなりさっきの競技パートで因縁が出来てしまった相手ということにタメ息が漏れ出る。
「どうする?エルザ」
「選出方法のやり方は大きく分けて二通りだな」
「なんだ?そりゃ」
ガジルの問いに指を一本立ててまずは一つ目の考え方を述べるエルザ。
「2対1になる最悪の状況を想定して一人でも二人を相手にできるほどの強力な魔導士を選出し、最後の10分で体力が万全なもう一人が一気に二人を倒しにいくような選出方法が一つ目だ」
言われてみれば30分間戦いっぱなしの奴より最後に出てこれる奴の方が体力は残っている。最初に出る奴には頑張ってもらわなければならないが、それさえ乗り切れれば逆に一気に形勢が逆転するって訳か。
「二つ目はこちらが先に二人になることを信じてコンビネーションがいいメンバーを出すことだが・・・」
それを聞いた瞬間、俺とエルザは全員の顔を見回してすぐに察した。今回のメンバー選出は強い奴を優先してしまっていることでコンビネーションという概念がうちにはない。そもそもチーム分けをしたのが運営なのだから、これは仕方ないことではあるのだが。
「こうなると向こうのチームが羨ましいな」
「あぁ。タッグバトルになれば、あっちはどんな組み合わせもできる」
俺たちはジュビアたちの方を見ながらそんな話をする。あっちは何よりシリルとウェンディで合体魔法が使える。それにシリルはルーシィともミラちゃんとも共闘したことがあるし、ジュビアとも相性が良い。
ウェンディもカナとなんやかんや仲が良いから相性は良いし、カナはルーシィとも組める。それにジュビアとルーシィも合体魔法を発動したことがあるからはっきり言って誰が出てきても良い状態。今のこちらの状況を考えると、羨ましい限りだぜ。
「ジュビアかシリルをこっちに入れておけば良かったな」
「なんだ?ジュビアだけじゃ満足できねぇのか」
「んなこと言ってねぇだろ!!」
ジュビアとシリルはどっちも水の魔法を使うから俺と相性が良い。だから組むならどっちでもいいってだけでそこに深い意味はないんだが、ガジルはイヤらしい笑みを浮かべておりすっげぇ腹が立つ。
「俺が行ってもいいか」
どうするべきか悩んでいたところ、突然そんな申し出をしてきたのはギルダーツ。予想外の彼の名乗りに俺たち三人は顔を見合わせた。
「ギルダーツにはもっと大事な場面で行ってほしいんだが・・・」
「今がその大事なところじゃねぇのか?」
普段は温厚な彼の表情が般若に近いものになっており、俺もエルザも固まってしまう。相当ナツのことで怒っているようでは
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