タイムラグバトル
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ド一名ずつ選手を出していただき、その後10分ごとに選手を闘技場に設置されている檻から放出、参加していただく形式のバトルとなります』
「だから時間差ってわけね」
納得したように頷くミラさん。妙にひっかかるルールの説明だけど、最終的にはタッグバトルになるわけだし特に問題ないかと思ったが、すぐにそれが幻想であるとわからされることになる。
『制限時間は30分。まず最初に一名ずつのバトルとなり、続いてランダムに選出された未参加の選手が一人、またその10分後に最後の選手が放出となります』
「「「「「!?」」」」」
それを聞いて会場にいた全ての人間が目を見開いた。それもそうだ。だってそのルールでは明らかに問題があるからだ。
「それは最後の一人が参加できるのは開始から20分後と言うわけか?」
『そういうことになります』
これを聞いて会場はざわつく。それもそうだ、このルールは明らかに不平等であるのだから。
「つまりタッグバトルになるのは開始から20分後からの10分間だけってことですよね?」
「いや、そもそもタッグバトルまで持っていけるかが問題ですよ」
ジュビアさんの言うことは間違ってはいないのだが、その前に大きな関門がある。それは先に二人を放出できるギルドがあるということは、相手は味方が出てくるまでの10分間1対2の状況で戦わなければならないということ。それを凌ぎきらなければ味方と合流することができないのだから。
「10分経つ前にバトルができなくなったらどうなるんだ?」
『その場合は続行不能なギルドの選手をその時点で放出し、次の選手の放出はそこから10分後と変更されます。また、続行不能な選手が急に目覚めても参加を出来ないようにするため対象選手は闘技場から魔法陣にて皆様の控え場所へと転送となりますのでご注意ください』
わざと気絶したフリをして味方と合流して戦うということは出来ないように対策されているらしい。ただ、それがあろうとなかろうとこのバトルは難しいものになっている。
『まずは本日のバトルパートの対戦表を表示します。試合の順番は表示されている対戦表の上から順番となりますので、そこも踏まえて参加する選手の登録をお願いします』
魔水晶ビジョンに表示される対戦表。それが表示された瞬間、会場のボルテージが最高潮に達した。
「なっ・・・」
「これは・・・」
対戦表の中で観客がどのバトルに沸いているのかすぐにわかった。この大魔闘演武一日目バトルパートの先人を切る第一試合。それは先ほどの競技パートで苦汁を舐めさせられた妖精の尻尾と狩猟豹の頭の組み合わせになっていたのだから。
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