第二十三話 剣生その十一
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「家族に迷惑をかけない様にして飲んでいます」
「ご家族になの」
「飲み過ぎて乱れたり倒れたりしない様に」
「そうなのね」
「ただお酒は強い方の様で」
征一狼はさらに話した。
「ワインはボトル四本空けてもです」
「平気なの」
「ほぼ酔いません」
「そうなのね」
「日本酒も二升飲んでも」
それだけというのだ。
「やはりです」
「酔わないのね」
「そうなんです」
「それは結構以上にお強いですね」
嵐も言ってきた。
「実は私達もです」
「お好きですか」
「結構飲んでいます」
「そうなのですね」
「未成年ということは」
「内緒ですね」
「それで夜飲むこともありますが」
それでもというのだ。
「そこまでは」
「飲めないですか」
「ワインも日本酒も」
「般若湯はワインやと二本、日本酒は一升ですわ」
空汰は仏教の言葉も入れて述べた。
「大体」
「それ位ですよね」
護刃も言ってきた。
「私達は」
「そやな」
「嵐さんも」
「そうなのですか。ですが僕は」
征一狼は空汰と護刃に答えて話した。
「お酒はそんな風でして」
「そうなんですね」
「何でも飲めますし」
酒ならというのだ。
「好きです。ですが」
「ご家族にはですか」
「迷惑をかけない様にしています」
「そうなんですね」
「はい、では機会があれば」
「前にも飲んだことありますし」
「一緒にですね」
「飲みましょう」
こう話してだった。
今は天の龍の面々は洋館に集った、神威はそこで一室から出た封真に対して心配そうな様子で彼に尋ねた。
「小鳥は大丈夫か」
「ああ、今は寝ている」
「休んだ方がいいが」
「そうだな、あまりにもな」
「衝撃だったな」
「母さんのことを思い出してな」
時鼓の声を聞いてだ。
「そしてな」
「時鼓さんいや叔母さんもな」
「あの人もな」
「ああしたものを見るとな」
「小鳥の繊細な心では耐えられない、むしろだ」
封真は神威に答えた。
「今まで気を失わないでいた」
「それだけでもだな」
「立派だ、だがもうだ」
「限界だったな」
「そうだったからな」
それ故にと神威に話した。
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