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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
別世界よりF
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<グランバニア>

一同が集まり静まりかえる室内…
ここはグランバニア城の会議室。
リュカ一家に関わりのある者を呼び寄せ、今後の事を話し合おうと言うのだ。
顔触れは以下の通り…
招集を命じた女王リュリュを筆頭に、国務大臣のオジロンや宰相のポピー、グランバニア軍務大臣のピピンと妻のドリス、リュカの愛人スノウとピエール…
更にはラインハットより兄王のヘンリーと息子のコリンズ、リュリュの母フレアとサンチョ…そしてマーサ。


皆が暗い表情の中、スノウが気の抜けた声で話し出す。
「ねぇ、何なの…ワザワザみんなを集めて!リュー君がまだ戻って来れないのは知ってるわよ!」
リュカ達の情報は随時知らされる事になっており、此処に集まった者全員が既に把握している。

「そうですね………でも、だからこそ話し合わなければならない事があります!」
めんどくさそうな態度のスノウを無視して、リュリュは真面目な表情で話を続ける。
「スノウさんの仰った通り、お父さん…リュカ陛下は未だ戻る事は出来ず、異世界の騒動に巻き込まれたままです。私達は、異世界の騒動が収まれば、リュカ陛下が戻ってくると考えてました…しかし、その確証は何もなく、またこちらから救出する方法も見えておりません!」
一同が視線を集中する中、物怖じすることなく危機感を語るリュリュ…
誰もが事態の深刻さに顔を歪めている。
「ごめんなさい…私が不甲斐ないばかりに…皆様にご迷惑をかけてしまって…」
リュリュの『救出する方法が無い』との言葉に、マーサが悲しそうに謝罪する。

「マーサ様…お気になさらないで下さい!マーサ様の所為ではございません!」
「ありがとうサンチョ…」
此処に居る誰もが、マーサを責める事はない。
彼女だけにどうにか出来る問題では無いから。
マーサもそれは分かっている…それでも謝らざるを得ないのだ。

「………それでリュリュ陛下。今後の事と言うのは、どういう意味ですかな?」
友好国ラインハットの兄王ヘンリーが、リュリュに向き直り問いかける。
「はい。当初、この事態がこれ程に長期化するとは思ってませんでした。また、多少長期化しても、国政は安定させてられると考えておりましたので、長期化への対策は講じておりませんでした」
「確かにそうですが…しかし、その点は現状においては大丈夫だと思われますが…?」
「いいえ、ピピン大臣。リュカ陛下の打ち出した城下町の開発事業が滞り始め、住民に不満が出始めております!このままだと口だけ達者な貴族等に頼り出すかもしれません」

リュカが進める城下町開発事業とは、グランバニアの城下町を拡張し、民の生活向上を行う事である。
詳しく説明すると…
グランバニア城から北へ15キロ程にある海に、大規模な港を建設し、更には南に聳える山脈に
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