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私の 辛かった気持ちもわかってよー
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 9月の初め、大会の会場は和歌山だった。二人っきりで電車に乗って・・・私、緊張で何を話していいのかもわからず、黙ったままだったのだ。行長コーチは夜に別行動で来ると言っていた。夕方近く、会場に着いて、軽く練習して、ホテルに入った。といっても、ビジネスホテルのようなものなので、お互いにお風呂に入って、簡単な夕食を取って・・・

「ねぇ その辺りを散歩しない? まだ、熱いから 明るいうちに夕涼み」と、誘われて、近くの公園に座って・・・

「山葵 あなた 本当に良く私についてきてくれたワ ありがとう 山葵が居なかったら ここまで、これなかったワ 私、きつい言葉言ってたのにー 頑張ってくれて 私ネ 新入生の名簿であなたの名前を見つけた時、心が躍ったのよ」

うっ くそー やっぱり、そうなのだ 私を的にしていたのだと、思っていたら

「夏の中学生の大会であなたの試合を見たって言っていたでしょ 覚えている?」

忘れるもんかー あの時のことは そして、あのウワサを流したのは、お前なんだろがぁー!

「あの試合のあなたを見て 思い出したの 私の中学の時に 似ていたの 私に・・速くてもスピンのかかるサーブで・・それに山葵のはその上にスライスがかかってた だから、入学式の時 再会して 絶対にペァを組んで 頂点に立つって決めた 幸いかどうか 西田が膝 痛めちゃって これは、偶然なんかじゃぁ無いってね 絶対に山葵を伸ばしてやるって そして、この子は私を超えるだろうって」

その時は、私は、何を勝手なこと言ってんだと、反感を覚えながら聞いていた。そして、この時しかないと、思い切って

「あのー 璃々香先輩 あの時のことって誰かに話しました?」

「あの時のことって?」

「ウチが・・そのー 襲われた・・こと」

「うふっ そんなこと話すわけないじゃぁない 別にどってこと無かったんだし ちょっと つまづいただけよ あんなこと・・・ 山葵 まだ 気にしてんの? もう 忘れたか思ってた」

「えぇー 本当ですか?」

「ウン そんなこと 今まで 忘れてた」

 本当だとすると、半分しか信じられなかったんだけど、岸森璃々香じゃぁ無かったんだ! 私 ずーと 思い違いしてたのー・・・逆恨みしちゃって ゴメンナサイ・・・

「もうひとつ 聞いていいですか?」

「なぁに?」

「先輩 彼氏って いらっしゃるんですか? ときどき、試合の時見る あの人」

「あっ バカねぇー 私 彼氏なんて居るわけないじゃぁない あれは、私のお兄ちゃんヨ 学志館大学の3年生 うまくないけどテニスやってるの 私のこと可愛がってくれてのよ」

「えっ そーなんですかー ウチ 彼氏かと思ってて・・」

「うふっ そう見えたの? 仲良いのよー お
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