第二十四話 夢幻の森その三
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「一癖も二癖もあったでしょ」
「そやったな」
「そう考えるとね」
「この階もな」
「何かあるわ」
「罠もやな」
「その筈よ、もうあると思って」
そのうえでというのだ。
「行くべきよ」
「そういうことやな」
「用心してね」
「術も使ってな」
「そうしましょう」
二人でこう話してだった。
共に一行の先頭に立った、それからだった。
先に進んだ、すると時折左右の壁から矢が飛んできたり落とし穴や釣り天井があった。それ等全てをだ。
一行は避けていったが中里はそうしつつ言った。
「ほんまな」
「危険な場所やな」
リーも言った。
「この階も」
「そやな、罠だらけでな」
「自分の予想通りな」
「獣やモンスターもおるが」
「罠もな」
「並のモンやと何度死んでるかわからん」
それこそというのだ。
「それだけの階やな」
「この階もな」
「ああ、そのことを実感してるわ」
中里は前から来た巨大な転がる石を童子切で細切れもして無効化してから言った。
「今な」
「獣やモンスターは多ないが」
リーも言った。
「そやけどな」
「それでもな」
「ここもまた迷宮や」
「危険に満ちてるな」
「そういうことや」
「それで次の神霊さん達は」
綾乃が行ってきた。
「どなたやったやろ」
「今度はアフリカやな」
中里は塔のマップをチェックしてから綾乃に話した、やはり何万階もあって膨大なものであるその中からだ。
「そちらの神々や」
「アフリカなんやね」
「オニャノコポンって神様がおるな」
「あっ、あの神様なん」
その名前を聞いてだ、綾乃はこれはという顔になって応えた。
「そやねんね」
「綾乃ちゃんこの神様知ってるんや」
「名前のインパクトが強いから」
それでとだ、綾乃は応えた。
「知ってるで」
「僕も名前は知ってるけどな」
「そんなに興味なかったん?」
「能力とかはチェックしたけどな」
それでもというのだ。
「綾乃ちゃんみたいな反応をする位かっていうと」
「ちゃうねんね」
「綾乃ちゃんその神様好きみたいやな」
「結構。名前にインパクトがあって」
それでとだ、綾乃は中里に話した。
「覚えたし」
「それで興味も持って」
「この塔でも会えるって聞いてて」
「その時を楽しみにしてたんやな」
「そやってん」
これがというのだ。
「そやから戦うにしても」
「楽しみか」
「そやねん」
こう言うのだった。
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