第二十四話 夢幻の森その一
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第二十四話 夢幻の森
今度の階は蝶に蟷螂、カブトムシといった昆虫達が多く出た、その中でキャリオンクローラーを倒してだった。
羅はその目を鋭くさせてだ、仲間達に言った。
「今度は森か」
「ああ、それも虫が多いな」
トウェインが周りを警戒しつつ応えた。
「随分とな」
「そやな、しかしこうした場所もな」
羅も周りw見回しつつ話した。
「中々な」
「厄介な迷宮やな」
「森の中もな」
「そやな、自然の迷宮やな」
「言うならな、道理でや」
羅はこうも言った。
「山の中でよお人が迷う筈や」
「ほんまやな」
「木々が生い茂ってて」
そうなっていてというのだ。
「何も見えん」
「何処におるかもわからん」
「そんな場所やからな」
それ故にというのだ。
「森もな」
「迷路やな」
「そやな」
「地図がないとな」
施はこの階の地図を開いたうえで話した、それで今の自分達の場所を確かめているのだ。そうして進んでいるのである。
「さもないとな」
「えらいことなるわ、磁石も通じん」
メルヴィルは方位磁石を見て苦い顔で話した。
「ここはな」
「そうした場所やからな」
「余計に厄介や」
「磁石があったら」
それでとだ、施は言った。
「それで方角がわかってな」
「そこからわし等の居場所もわかるけどな」
「それがないとな」
どうしてもというのだ。
「ほんまな」
「さらに厄介やな」
「その通りやな」
「そやからや」
四人にシェリルが言ってきた。
「この階も慎重にな」
「進むべきやな」
「逐次私等の場所を確かめつつな」
地図を持っている施に話した。
「そうしてな」
「先に進むな」
「そうしてくで、それとな」
ここでだ、シェリルは。
周りに咲いている赤や黄色、紫や濃いピンクが毒々しく配色された異形の美しいがそれ以上に不気味なものを感じさせる花達を見て言った。
「このお花はな」
「これ花粉に幻覚作用あるな」
羅はその花達を見て言った。
「間違いなく」
「そやな」
「下手に耐性のないモンが咲き誇る中に入ったら」
そうすればというのだ。
「間違いなくな」
「幻覚作用に襲われるな」
「そうなるわ」
こう言うのだった。
「これはな」
「そやな」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「このことも注意や」
「こんな森の中で幻覚作用に襲われたら」
どうなるか、トウェインは苦い顔で話した。
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