第二章
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「きっと当たるよ」
「私がこの中で最初になの」
「結婚するよ」
「相手は誰かしら」
「それはこれからわかるよ」
笑顔で言ってだった。
「楽しみにしておくんだよ」
「それじゃあね」
クリスマスにこんなことを話した、ローズはこの時まさかと思っていたが何とこの時からすぐに大学を卒業してその大学の図書館にだ。
働く様になったがそこで知り合った若い学者と恋に落ちてだった。
「おやおや、また当たったね」
「ローズさん結婚したよ」
「占い通りにね」
ジェームスもリチャードも家で祖母に言った。
「クリスマスに言った通りにね」
「そうなったよ」
「凄いね、お祖母ちゃんの占い」
「今年も当たったよ」
「この占いは当たるんだよ」
マーガレットは二人の孫達に笑顔で応えた。
「不思議とね」
「お祖母ちゃん魔女じゃないっていうけれど」
「それでもなんだ」
「そうだよ、クリスマスにトネリコの木の枝で占えば」
焚火をしてというのだ。
「絶対にだよ」
「当たるんだね」
「最初に弾けた枝を持つ人が最初に結婚するんだ」
「そうだよ、じゃあローズちゃんをお祝いしてあげようね」
結婚した彼女をというのだ。
「これからも末永く幸せになってもらう為にね」
「うん、それじゃあね」
「そうしようね」
「あの人もね」
「これまでの人達にそうした様に」
「そうしてあげようね、こうしたことがわかるんだから」
最初に結婚する娘がというのだ。
「トネリコ占いはやっていかないとね」
「これからもだね」
「ずっとだね」
「そうだよ、クリスマスにはね」
この日にはというのだ。
「他のこともやって」
「焚火をして」
「トネリコで結婚も占うんだ」
「そうだよ、ずっとやっていこうね」
祖母はこう孫達に言った、それでだった。
マーガレットは彼女が生きている間ずっとクリスマスはこの占いをした。そしてその後はだった。
大人になった孫達が焚火をしてだ、そのうえで家の近くの娘達を呼んで占った。
「さあ枝を取ってくれよ」
「そして占ってくれよ」
「最初に弾けた枝を持つ娘が最初に結婚する」
「この占いは当たるんだよ」
こう言って占わせそれは常に当たった、不思議なことに。
これは二人と彼等の祖母のことだけでなく。
スコットランド中で当たる、これまた不思議なことに。それでだった。
「今年も占おう」
「クリスマスには」
「そして誰が一番最初に結婚するか」
「確かめよう」
こう話してだった。
スコットランドでは今もこの占いが行われている、古くからのものであるが毎年クリスマスには行われている。そうして結婚する娘を知って祝っているのである。
トネリコ占い 完
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