決意を胸に
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く避け続けたんですよ!正直、父より強いでしょうね…」
「まぁ…頼もしいですねぇ!…じゃぁ、バラモスを倒し世界を平和に導いた、本当の英雄はリュカさんなのかしら?アルルの事が世界に知れ渡っているけど、真の英雄はリュカさんって事?」
「そ、それは…」
母の何気ない言葉に、自身の非力さを痛感し言葉を詰まらせるアルル。
「それは違いますお義母さん!」
しかしティミーが力強く否定する。
「確かに父は強く、バラモスを楽に倒せたのはあの人のお陰です!しかし、バラモスを倒した功績は、勇者であるアルルの功績です!リュカは共に戦った仲間であり、そう言う意味で英雄と呼ばれるのは妥当ですが、リュカが真の英雄と言われるのは間違ってます!例えリュカが居ても、アルルの存在無くては、バラモスは滅びなかったでしょう!」
力強い言葉と共にアルルを見つめるティミー。
そしてアルルは…
「それでねお母さん…まだ話してない事があるんだけど………」
遂に意を決し、平和の訪れがまだである事を話そうとするアルル。
「あらぁ〜…何かしら?もしかして初孫報告?」
「………い、いえ…流石にそれはまだです…」
母のホンワカした返しに、一気に力が抜けるアルル…
リュカで慣れたはずなのに、やはり実母だと勝手が違うらしい。
「あ、あのね…実は…まだ世界に平和は訪れてないの!!」
そして語り出す。
闇の世界の事、大魔王の存在、アルル達の旅がまだ続く事…更にはオルテガが生きているかもしれないと…
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「………そう、貴女は明日にでも再度旅立つのね…」
瞳に悲しさを含み、アメリアが娘を見つめる…
「そ、そんな…やっと平和が訪れたと思ったのに…アルルが英雄として戻ってきたと思ったのに…」
アルルの祖父は、絶望感から項垂れてしまう。
「でも大丈夫よ!リュカさんも居るし、仲間も沢山居ます…何より私にはティミーが付いていてくれる!必ず大魔王ゾーマを倒し、世界に平和を取り戻します!」
少しの間、沈黙が室内を支配する…
しかしアルルは決意を秘めた力強い瞳で母を見つめ続けた。
そしてアメリアはも、ある決意を持ってアルルに話しかける…
「私も一緒に行きます!」
「………」
「な、何を…い、言ってるの…お母さん…!?」
絶句するティミーと、辛うじて問い返すアルル。
「もうこれ以上は待ってられないわ!あの人が…オルテガが生きているのかもしれないのなら、私は自ら会いに行きます!今の貴女になら分かるはずよ…愛する人と離れ離れになる事の辛さが!」
アメリアは本気だった!
瞳に灯る決意の炎は強く、ただひたすら夫への愛が満ち溢れている。
「き、危険よ!私達は大魔王を倒しに旅立つのよ!お母さんは戦う事なんか出来ないでし
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