第四章
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二人でそうしたことが出来る場所を探した、そこは人気のない岩場だった。そこにシーツを敷いて葵が自分から仰向けになった。
そして夜に温泉と夕食を楽しんでからだった。
葵は保志に笑って話した。
「水着もね」
「そそられるね」
「そうね、私もね」
「よかったよね」
「水着って下着だけれど」
葵はこうも言った。
「要するに」
「お水に入る為の下着だね」
「そうだけれど」
それでもというのだ。
「普通の下着とはまた違う」
「そそられるものがあるよ」
「これもコスプレになるわね」
「そうだね」
「そう思ったら」
「僕もスイッチが入ったよ」
夫は妻に答えた。
「本当に」
「私もそうなったわ」
「下着もいいけれど」
夫も笑顔で言った。
「水着もいいね」
「そうね、じゃあまた明日ね」
「ビーチでね」
「水着になるわ」
こう話した、そしてそれぞれ寝る前にお互いまた温泉を楽しんだ。そして寝る前に葵はまだ少し濡れた感じの髪の毛で夫に言った。
「寝ましょう」
「もういい時間だね」
「だからね」
こう言うのだった。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「灯かり消すわね」
こう言った、だが。
この時二人はお互いに旅館の浴衣を着ていた、そして湯上りの妻の浴衣姿を見てだった。保志はここでも感じるものがあった。
だが話の流れで妻は灯かりを消して布団の中に入った、彼女はすぐに寝入って小さな吐息が聞こえてきた。
だが夫はその彼女の布団に入った、すると妻も目を覚まして言った。
「えっ、夜這い?」
「そうなるかな」
「自分の奥さん夜這いするって」
「夫婦だからいいよね」
「いいけれどお昼に」
「浴衣姿見たら」
湯上りのというのだ。
「ちょっとね」
「もう、またそそられたのね」
「そうなんだ」
夫も否定しなかった。
「だからいいかな」
「断わる筈ないでしょ」
自分に覆い株さる夫を両手で抱いて背中に手を回してだ、妻は微笑んで答えた。
「私も夜這いされたらね」
「したくなったんだ」
「だからね」
それでというのだ。
「いいわ」
「それじゃあね」
「浴衣だと」
今着ているそれが乱れてきているのを感じつつ言った。
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