第五十二話
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第五十二話 今の大阪城
小田切君は博士に言った。
「今の大阪城ですが」
「大坂の陣で焼け落ちたな」
「まず内堀まで埋められて」
「その場面を見ておった」
博士はその当時から日本にいたのだ。
「そうしてな」
「その戦いで、ですね」
「残った本丸も天守閣もじゃ」
「焼け落ちて」
「そしてじゃ」
そのうえでというのだ。
「その後で再建されたのがな」
「今の大阪城の元でしたね」
「そこで二代目の天守閣が建てられたが」
大坂城再建の時にだ。
「落雷で焼け落ちてな」
「それからずっとそのままで」
「昭和に入って三代目が建てられたのじゃ」
「今の天守閣ですね」
「色は違うが秀吉さんの天守閣を再現した」
その形をというのだ。
「そうしたのが今の三代目じゃ」
「そうでしたね」
「そしてこの三代目が存外しぶとく」
それでというのだ。
「空襲でも生き残ってな」
「今もありますね」
「そうなのじゃよ」
「一番新しいのが一番しぶといんですね」
「面白いであろう」
「それで博士はあのお城が」
「好きでな」
それでというのだ。
「昔からよく行っておった」
「そうでしたか」
「それで今もな」
「行かれてますか」
「時々な」
「そういえば大阪にもよく行かれてますね」
「あの街自体が大好きでな」
それでというのだ。
「歴史もでじゃ」
「大阪城もですね」
「そうする、そして」
それにというのだった。
「決闘もじゃ」
「楽しまれるんですね」
「そうしてくる」
博士は笑顔で応えた、そうして小田切君に大阪城の知られざる歴史も話した。それは小田切君も驚くものだった。
第五十二話 完
2023・4・7
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