第169話
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に一方通行は見覚えがある。
あの鉄道場で最初に戦った無能力者。
麻生とは別に一方通行に影響を与えた人物でもある。
「見分けがついたらなァ。」
適当に答えて一方通行は別の所へ向かう。
麻生は地図を覚えているので、そっちは遠回りである事を知っているのだが。
「まぁいいか。」
そんなこんなで、途中で単独行動している武装無能力集団に遭遇して、それらを物理で寝かしつつ『サブ演算装置保管庫』まで着いた。
扉から中を確認すると、木の年輪のように、同心円状にビジネスデスクが配置されている。
そこにはたくさんのコンピュータが置かれている。
施設の証明は落ちているが、モニタだけは生きているのか、部屋の中はぼんやりとした光に包まれていた。
そのドーム状の建物の片隅に、四、五人の少年達が固まっていた。
中央には、御坂美鈴らしき女性が無理矢理座らされている。
ドアの少し前には上条が床をこっそりと歩いているのが見えた。
向かっている先には鞄が床に落ちていて、中から拳銃が見える。
ここから美鈴の距離は一〇メートル程度。
これは直進の距離なのだが、間にパソコンの乗ったデスク列に遮られている。
上条は防弾ガラスのようなものを両手に持って、ゆっくりと鞄に近づいて行く。
鞄から拳銃を取って、何かに使うつもりなのだろう。
(さて、どうする?)
ここで能力を使って一気に取り戻すか、と考えた時だった。
「え?」
美鈴のそんな声が聞こえた。
上条と目があったので思わず声が出たのだ。
その声に反応してスキルアウトは一斉に上条の方を見る。
「ちっ。」
舌打ちをしつつ、麻生は勢いよく扉を蹴って開ける。
開かれる音が鳴り響き、全員の視線が麻生に集まった。
二丁の拳銃で、美鈴の周りにいるスキルアウトに威嚇射撃をする。
「当麻、走れ!!」
デスクの上に乗って、横に移動しながら威嚇射撃を繰り返す。
その効果は効いたらしく、周りにいたスキルアウトは美鈴を置いて物陰に隠れる。
自分の命を大事にしたらしい。
上条と美鈴に当たらないように援護する。
無事に美鈴の所についた上条はそのまま外に連れ出そうとする。
「させるか!
そいつを連れて行かれたら、俺達は!!」
鼻にピアスをつけた大男はそう叫んで、物陰から身体を出して、逃げようとする二人を拳銃で狙う。
その瞬間、麻生の蹴りが大男の顔面を捉える。
距離はかなり離れていたが、それを能力で一気に詰めた。
その近くにいた青白い顔をした少年の両肩を撃ち、無力化させる。
二人が出て行くのを確認して、その出口まで能力を使って一気に移動する。
二人くらい残っていたが、残りの弾を全部
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