暁 〜小説投稿サイト〜
八条学園騒動記
第七百四話 休まず動く国その九

[8]前話 [2]次話
「動いている」
「休むことはないですね」
「睡眠以外にな」 
「スイッチが切れる様に」
「そうした国だ、植民地時代のだ」 
 この頃のというのだ。
「記憶がありな」
「それで、ですね」
「二度と植民地にならない」
「その為に巨大である」
「そう意識してな」
 そしてというのだ。
「発展を目指している」
「そうした国ですね」
「だから余裕がないのだ」
「発展ばかりを考えているので」
「遊んでもだ」
 例えそうしてもというのだ。
「ゲームをしたり買いものをしたりテーマパークに行くな」
「何かを消費していますね」
「そうなっているからな」
 それでというのだ。
「連合は遊ぶことはな」
「否定しませんね」
「消費するとな」
 そうすればというのだ。
「それでだ」
「経済に貢献しますね」
「だからいいのだ」
 連合ではというのだ。
「遊びはな」
「そうなりますね」
「それでだ」
 大尉はさらに言った。
「よく学びよく働きな」
「よく遊ぶ」
「それが美徳だとな」
 その様にというのだ。
「思っている」
「休むことはですね」
「悪徳ではなくな」
 そうではなくというのだ。
「悪事だとな」
「考えていますね」
「だから今の様な時もティータイムもな」
「優雅に飲んで食べるだけでなく」
「仕事だのの話をしたりな」
「本を読んだりですね」
「勉強をしたりゲームをしたりな」
 兎角何かをしてというのだ。
「過ごしている」
「兎角優雅に余裕を楽しむ」
「そんな発想はない」
「まさに蟻や蜂の如くですね」
「常にせわしなく動く」
「まさにそれが連合ですね」
「休むなら寝ろ」
 大尉は一言で言い切った。
「その考えこそがだ」
「連合ですね」
「そう言ってな」
 そしてというのだ。
「喫茶店でも純粋にコーヒーや紅茶を楽しむなぞ」
「ないですね」
「全く以て余裕がない、余裕がない暮らしなぞだ」
「唾棄すべきものですね」
「この上なく下品な、な」
「それは国のトップでも同じというのが」
「連合だ、あの国防長官殿はだ」
 八条義統、エウロパから見れば最大の強敵であり軍に所属していると知らぬ者はいない彼はというと。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ