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神々の塔
第二十三話 南洋の神々その八

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「それだけの力になる」
「それが十人やとか」
「力を合わせるとな」
「さらによおなるな」
「ただ十にならん、十が自乗されてな」 
 そうなってというのだ。
「百にもや」
「なるな」
「そやからわい等はこれまで勝ってきたな」
 トウェインがサンダーバードの背に立って出て来て言ってきた、彼もまた右手のミョッルニルに雷を込めて放って今戻って来たそれを受け取っている。
「そやな」
「そうや、勿論神霊も知力は高い」
「しかしやな」
「私達は十人やからな」
「その分知恵が出て」
「力も合わさってな」
 そうなってというのだ。
「勝って来た、それでや」
「今回も勝つな」
「そうするで」
 こう言ってだった。
 リーは落雷を無数に放ち彼も攻撃した、こうした戦いを続け南洋の神々を次々と倒していってであった。
 最後にはマオイが出て来たが。
「動きが速いな」
「ああ、それで戦い方もトリッキーやな」
 羅と施はマオイの攻撃を受けたがそれをその凌いでから話した。
「随分と」
「そやな、しかしな」
「それはわかってることや」
「もうな」
「それやとな」
「雷も使うし」 
 このことはこれまで通りである。
「相手が素早いとな」
「こっちも素早くなるだけや」
「術を使ってな」
「そうしよな」
「あと相手に惑わされんことや」
 芥川は手裏剣を両手の人差し指と中指の間にそれぞれ一個ずつ持ちその両手を己の胸の前でクロスさせて構えて言った。
「トリッキーでもな」
「それに惑わされるとな」
「あかんな」
「それで後れを取るな」
「そうなるさかいな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「ああ、落ち着く」
「それが大事やな」
「こっちのペースを乱すとな」
 芥川はさらに話した。
「もうそれでや」
「負けるわ」
「その時点でな」
「その通りや、トリッキーな相手にこそな」
 まさにとうのだ。
「こっちあ落ち着いてな」
「戦う」
「それが大事や」
「その通りや、自分のスタイルを貫くんや」
 芥川は笑ってこうも言った。
「あくまでな」
「ああ、ほなな」
「自分等もそうして戦うわ」
「勿論僕もな、忍の戦い方でいくで」
 まさにそれでというのだ。
「今回もな」
「手裏剣投げるな」
「ああ、やっぱりこれや」
 自身の神具である三光手裏剣を手に羅に応えた。
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