第二十三話 南洋の神々その七
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「如何にも。おいら達はそうした神霊さ」
「やっぱりそうですか、ほなその認識で戦います」
羅はマオイの今の言葉を受けてこう応えた、そうしつつ青龍偃月刀を構える。
「これから」
「相手のことをわかってないとな」
「充分に戦えへんです」
「そうさ、おいらだってちゃんとな」
「相手のことはですね」
「観察してるからな」
そうしているからだというのだ。
「あんた達もそうだと嬉しいぜ」
「褒めてもらって光栄です、ほな」
「やろうな」
マオイにこの言葉を受けてだった。
一行はそれぞれの神具を手にして身構えた、そのうえで陣形を組んで戦に入った。南洋の神々は実際にだった。
海即ち水属性の攻撃や術をよく使ってきた、メルヴィルはそれを受けて言った。
「いや、火も厄介やが」
「水もやな」
「どっちもな」
すぐ後ろにいるリーに応えた。
「厄介やな」
「そや、火も水も危険や」
「その実はやな」
「火は明らかに燃え盛ってな」
そうしてというのだ。
「見ているだけで危険や、そしてな」
「水は一見穏やかやが」
「下手に入ると溺れる、それでや」
「水も危険やな」
「どっちも生活を支えてくれるが」
それでもというのだ。
「危険なんもな」
「同じやな」
「そういうことや、ほなええな」
「この度の戦もやな」
「気を引き締めてな」
そのうえでというのだ。
「戦うで」
「わかったわ、ほなな」
「やるで」
「そうしよな」
メルヴィルは頷いてだった。
ブリューナクから散弾銃の要領で攻撃を放った、そしてだった。
神霊にダメージを与えるが見れば。
「雷をな」
「咥えてるな」
「ああ、水に強いな」
こうリーに話した。
「そうしたな」
「攻撃にしたな」
「それでやが」
「効いてるな、相手の苦手な属性で攻める」
「そして守ることやな」
「このことはな」
リーも言った。
「今回も同じや」
「そやな」
「圧倒的な力があっても」
神霊達にというのだ。
「けどな」
「戦い方があるな」
「人には人の戦い方がある」
リーは神舟を出した、そして。
その上に乗ってグリフォンの背に立って乗った彼に話した。二人で並んで空に浮かんでそうして戦いつつ話すのだった。
「それは頭を使う」
「それやな」
「そや、圧倒的な力の差をな」
「頭で補うな」
「そして力を合わせるんや」
「一人一人は弱くても」
「三人で文殊さんの知恵になる」
文殊菩薩のというのだ、仏教で非常に知恵のある仏とされている。
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