第八十三話 映画館へその四
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「私だってある程度でよ」
「抑えてるのね」
「いきなり裸とか下着姿で来て、とか」
姉は話した。
「そうしたことはね」
「ないのね」
「そうよ、だからあんたもね」
「攻めるにしても」
「ある程度でよ」
それでというのだ。
「やっていってね」
「それじゃあ」
「そう、しっかりやってね」
「わかったわ、しかしお姉ちゃんそうしたことしても」
「だから襲われてもね」
「いい時にはなのね」
「それ位攻めても」
それでもというのだ。
「いいけれど」
「ある程度の時はなのね」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「いいからね」
「そうなのね」
「そう、しかしね」
「しかし?」
「何時でも最後の用心に」
それでもだ、美奈代は富美子に姉として話した。
「ゴムはね」
「持っておくことね」
「やっぱりあれはね」
避妊具、それはというのだ。姉は実にしみじみとした口調になって顔もそうなって妹に対して話した。
「いざって時にね」
「必要なのね」
「そうよ、あるとね」
それならというのだ。
「本当に何かとね」
「助かるのね」
「だって妊娠したらどうなるのよ」
姉は妹にこの現実を突き付けた。
「一体ね」
「学校にばれたら退学よね」
「それが現実でしょ」
「ええ、うちの学校でもね」
「そうでしょ、大学生なら結婚出来ても」
「うちの学校高校生でも結婚していいけれど」
それでもというのだ。
「やっぱりかなりね」
「まずいでしょ」
「それで退学もね」
「ことと次第よってはね」
「充分あるわ」
「だからね」
そうした事情があってというのだ。
「いざって時に備えて」
「ゴムはなのね」
「そう、あと知らない人に襲われるなら」
姉はそうした場合のことも話した。
「護身具持っていて最悪急所をね」
「急所って」
「男の人のよ」
姉は真面目な顔で語った。
「あそこを握って力入れるなり蹴るなり」
「そうしたらいいのね」
「男の人なら誰でもよ」
それこそというのだ。
「あの急所を攻めたらね」
「終わりなのね」
「人間の身体は色々急所があるわ」
そしてそれは身体の真ん中に集中している。
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