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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第158話:君が欲しくて
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、この場は引き下がる事を考えたサンジェルマン。決裂に終わった交渉だが穏便に終わりそうだと颯人も肩の力を抜いたその時、突如2人の間に何かが降り立った。

 砂埃を巻き上げながら降り立ったそいつの姿を、日が暮れて光が灯った街灯の明かりが照らし出す。

「何だッ!?」
「エキサイティング……エキサイティングッ! 素晴らしい、世界を相手にしようとも愛する者の為に戦う覚悟を持ったその心! その生き様、素晴らしく美しい!」
「お前は……!?」

 そこに居たのはレギオンファントム。以前サンジェルマンにより強制的に何処かへと飛ばされた奴が、再び颯人の前に姿を現したのだ。

 突然のレギオンファントムの乱入に颯人とサンジェルマンは身構える。対してレギオンファントムは颯人の方を向くと、彼を喝采しながら手には薙刀を持ち近付いていった。

「お前のその美しく気高い心、ぜひ壊してみたい!」
「この変態野郎……やれるもんならやってみな!」
「ッ! 待って! コイツと戦っては……!?」

 レギオンファントムと戦う意思を見せる颯人だったが、サンジェルマンは彼を止めようとした。彼女は知っているのだ。このファントムがどれほど恐ろしい相手であるのかを。故に彼女は颯人を止めようとしたのだが、生憎と今の彼には彼女に対してそこまでの信頼感が無い。

 故に、颯人は彼女の制止を聞かず変身して戦い始めてしまった。

「変身!」
〈フレイム、プリーズ。ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!〉

 颯人が変身する際に出現した魔法陣により、レギオンファントムは弾かれ体勢を崩す。その間に変身を終えた颯人は、まだ奴が怯んでいる隙にウィザーソードガンを手に素早く接近し斬りかかった。

「ハッ!」

 鋭い斬撃がレギオンファントムの表皮を切り裂き火花が散る。その後も颯人は薙刀と言う長い得物を武器とするレギオンファントムを相手に、可能な限りの接近戦で対抗した。あの手の武器は攻撃の威力が乗せ辛い至近距離での戦闘に弱い事を彼はよく理解している。このまま粘り、奏達が亜空間から出てきてくれることを願っていた。

 だが…………

「フンッ!」
「グッ!?」

 レギオンファントムは腕の一振りで颯人の動きを止めると、前蹴りで強制的に彼を引き剥がしてしまった。ワイズマン性質でさえ倒さず封印するのが精一杯だったレギオンファントムは、この程度の攻撃で消耗する程弱い存在ではなかったのだ。

「チィッ!」

 距離を離されたのなら仕方がない。颯人はガンモードに変形させたウィザーソードガンの引き金を引き何発もの銃弾を浴びせたが、レギオンファントムは放たれた銃弾を薙刀で切り払って接近してくる。

 その際、薙刀ハルメギドに魔力が集まっていた。その光景にサンジェルマンは奴が何
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