意味がわからない。
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いることに気付いていなかったみたいだ。
「あっ、あの、お、大声出しちゃってごめんなさい。お、怒ってる? 怒ってるかな? ゴメンね、ゴメンね! でもね、あのね、自己紹介、今は織斑くんの番なんだよね。だかね、ご、ゴメンね? 自己紹介してくれるかな? だ、ダメかな?」
ダメだ。早くこの人ISに乗せないと……。
「いや、あの、そんなに謝らなくても……っていうか自己紹介しますから、先生落ち着いてください」
「ほ、本当? 本当ですか? 本当ですね? や、約束ですよ。絶対ですよ!」
段々と教師としての威厳を失いつつある山田先生を最後まで教師として見ようと心に決めた。これは別に告白ではない。
そして織斑一夏はこちらを向き、いざ挨拶しようと意気込んだのはいいが怯んでいたが、
「えー……えっと、織斑一夏です。よろしくお願いします」
頭を下げてから上げるとまた顔を歪ませた。
それもそのはず、周りの女生徒から『もっと色々喋ってよ』とか『これで終わりじゃないよね?』とかの視線や空気が流れているからだ。さらに『もっと聞きたいなあ!』という視線も送っているのは彼がイケメンの部類に入るからだろう。……その視線は全員ではないが。
そう。中には侮蔑の視線も送っている。それはあくまでも極数人で、その代表格と言える人間は金髪碧眼だった。
(………あれ? どこかで見たことがあるような……?)
結局のところ、情報収集したのは最初だけであとはISについて知識を蓄え、整備を習い実践すると同時に日頃の鍛練を行っていたのでそっちに関しての情報収集は疎かにしていた。
(………ヤバいな)
周りがコケているのもお構いなしに俺は考えようとしたが、
(まぁいいか……)
俺が覚えていないということは、そんなに気にならない相手だったんだろう。
そう結論づけると同時に俺は咄嗟に耳を塞いだ。その理由は、
「キャ――――! 千冬様、本物の千冬様よ!」
「ずっとファンでした!」
「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです! 北九州から!」
「あの千冬様にご指導いただけるなんて嬉しいです!」
「私、お姉様のためなら死ねます!」
何だこいつら。新手の刺客か? どうしてこんなにやかましくできるんだ?
「……毎年、よくもこれだけの馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か? 私のクラスにだけ馬鹿者を集中させてるのか?」
その言葉に同意したい。
「きゃああああっ! お姉様! もっと叱って! 罵って!」
「でも時には優しくして!」
「そしてつけあがらないように躾して〜!」
一瞬、全員奈落の底に落としてやりたいと思ったがすぐに心を落ち着かせる。
「で? 挨拶も満足にできんのか、
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