17話 普通というFiction【虚構】
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い。それより……」
議長は立ち上がってビル群をその最上位の階から見下ろす。まるで自分がこの世界を支配人であるかのように。
「組織に所属していない、エルシャム王と共にいた新たな仮面ライダーか……確か結ヶ丘高等学校の生徒と言ったね?」
「ええ。」
「結ヶ丘……か。全く、『あの女』は死んでも我々の邪魔をする???本当に煩わしい。」
指がぴくぴくと動かす老体……怒りがあらぬ動きを呼んでいる。
「いかがしますか?あの特務機関のガキにもそれ相応の対策は取らねばいけないと思いますが。」
「そのガキは虹ヶ咲学園???ジェイコブが彼らの締め付けを行うだろう。君は……さっきの仮面ライダーの抹殺???しいては…
結ヶ丘高等学校の廃校を命じる。」
?????※?????
ピッ…ピッ…
心電図モニターが孤独に鳴り響く。
ここはとある総合病院のVIP病室……そこにある男が訪れる。
蝶ネクタイにスーツを着こなした紳士は開口早々、嘲笑うように傷病人に言い放つ。
「なんてザマだ、稔???」
病室で今も昏睡している葉月稔、それを鼻で笑いながら、見舞いの花として持ってきたカンパニュラの花を彼の近くに飾る。
「しかしこれもリアル???醜いがゆえに美しい…か。」
花瓶に美しく生けられたカンパニュラ……その出来に紳士は満足げな表情をする。
「花言葉は…『後悔』か。君にピッタリだと思わないか?」
prrrrrr……
電話に出る紳士。
【ちょっとおじさん!?今どこにいるの!?】
「公私混同はやめた方がいい。私のことはチーフと呼ぶように教えたはずだが。」
【わかりましたよチーフ。で、今どこにいるの?】
「ちょっと出かけているだけさすぐ戻るよ……薫子。それより例の話、プロデューサーたちに話したかい?」
【うん。すぐに考案するってさ。】
「それはよかった……では。」
【あ、ちょっと
電話を自己都合で切ってしまう紳士……彼は眠る稔に向かって忠告する。
「くれぐれも無茶をしないことだ。お前の暴走で私が何度尻拭いをしてきたか……特にこの世界のリアルをぶち壊すような無作法なことはね。」
その時……1人の美男と一対の子どもたちがこの病室に入る????「扉を開けずに」。
彼らを見た紳士は瞬時に跪く。
「お待ちしていました……テオス様。そして…セフィオスさま・グリフォスさま。」
『………』
彼の名は????小原現照(ありてる)。
その名字が示す通り、あのエルシャム王 小原魁と王妃たる渡辺月の長男にして葉月稔の兄でもある男……そして?
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