17話 普通というFiction【虚構】
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ケモノの類いの敵とは戦いを避けることだ。戦っても損こそあれど得はないからな。みすみす命を放り投げるほど愚かなことをしない……それも仮面ライダーとして大事なことだ。」
「そう…ですね。」
陽人は歯切れ悪くそれに相槌を打った。
?????※?????
夜も更けた。
美しい満月がお天道様に代わって優しい光を照らしている…… 月がこの地上の者どもを全てを監視しているとも言えるか。
そんな夜に1人 澁谷かのんはライブの興奮冷ませず、眠れないでいた。
その興奮を冷まそうと、彼女は玄関前のガラス窓からペットのフクロウ マンマルとその月を眺めていた。
「ふぅ……」
一息ついたかのん。今の彼女の思考…それは?????
『そんなに気になるか?』
「!?!?!?」
突如かけられた声……深夜なのもあって驚いてしまうかのん。
その心と脳に直接響き渡るようなダンディーな声の主は
「才さん!?」
「よっ、ちょっと来いよ。」
「?」
俺は窓を叩いて外に出ろと指示する。かのんは不思議に思いながらも俺の指示に従って、外へと誘われる。
〜〜〜〜〜
「なんなんですかこんな夜遅くにいきなり……」
かのんは俺の非常識さを困惑しながら糾弾する。
確かに男が旬の女子高生を連れ出すなど警察沙汰だ???とはいえ、ここは澁谷邸のすぐ隣のスペース…..そして俺は、女性に対しなんら興味はない。
俺は早速、彼女に問いかける。
「何をそんなに心配してんだ?」
「え?何言って……」
「お前の目を見ればわかる???感情がぐるぐると回っている目だ。」
「……」
かのんは俺から目を逸らして黙ってしまう。だが俺はそれで引き下がるほど、諦めのいい者ではない。
「速人だな。」
「!?!???はぁ!?!?」
「俺が見抜いていないとでも思ったか……というより、小さい頃からお前らを見てきたんだ。『お前が恋心を自覚する前』から、俺は気づいていたぞ。」
かぁ〜っと湯気が立ち上がるように赤面するかのん。焦点が定まらぬ彼女を他所目に、俺は語り続ける。
「速人はガサツな那由多とは違って、顔だけじゃなく仕草も声もイケメンだし、第一お前らのことを気遣って行動してくれるし……惚れないわけないか。」
「????」
「ま、それは
「可可ちゃんも同じ。」
俺の言葉を遮って、かのんは俺の言葉の代理をする。その顔は先ほどとは打って変わって暗い???ハイライトが消えかかっている。
俺は正直言って、この目??正確にはこれより「一歩先に進んだ目」が本当に好きじゃない。あの阿呆どもと同じ目だ。
「
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