17話 普通というFiction【虚構】
[1/7]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ヘラクレス本部。
日本の一強都市 東京……というのはかなり前の話。今や日本政府の権限は関東にしか及ばず、それ以外の地域はエルシャム王国に属している。
それでも関東の一強都市圏というべき東京 霞ヶ関に集う国家機能は、東京都各地に分散している。
その1つであるのがお台場にある特務機関 ヘラクレス本部だ。
「そろそろ答えたらどうだ…?お前が答えないことでお前の仲間はどんどん酷い目にあっているだろうが???」
「ふん。知ったこっちゃねぇなそんなこと。俺はゼロワンともう一回戦う。話はそれからだ。」
「チッ……」
宮下陽人は睨む……その尋問相手は???過激派組織 タイフォンの幹部 シン。
彼がなぜこのヘラクレスに拘束されているか…それは先ほど彼が口にした通りだ。
その時、取調室の扉が開く???丼を3つトレイに乗せて運ぶは、ヘラクレス学生部隊のリーダー 浦野冥斗だ。
「隊長…!」
「この者たちにその手の脅しも効かんよ陽人殿。ほら親子丼。」
「はぁ……」
冥斗は1つの丼鉢を陽人に、そしてもう1つの丼鉢を取ろうとした時、シンに尋ねた。
「なぁシン殿。貴殿はカツ丼と天丼、どっちが好みか?」
「……天丼。」
「ほう、じゃあこっちを。」
冥斗はシンの目の前に丼鉢と箸を置く……彼は鉢を開けた???が。
「あ?これカツ丼じゃねぇか。」
「おっと迂闊でござった……どうも2つともカツ丼だったようですな。」
「チッ…まぁいい。」
シンは少し不機嫌そうな顔をしながらも、カツ丼を食し始める。その様子を見た冥斗は続けて問いかけた。
「そういえばお前の言っていたゼロワン……死にかけたらしい。」
「あ…?」
「え」
一気にその場が凍ってしまう。無論この問答は冥斗によって支配されている。なぜならゼロワンの変身者たる高咲侑を不思議な力で治療したのは、冥斗本人なのだから。
だから全ての事情を知った上でのこの問答、しかしこれを知らない2人が動揺しないわけはない。冥斗は陽人に人差し指を示して静粛を求めた上で、シンに尋ねる。
「その様子だと貴殿にはそこまで都合のいいことではなさそうだ……はたしてタイフォンは【組織という体をなしているのか】どうか。」
「何が言いたいんだよ???」
「小生はこの一件、タイフォンの陰謀ではないと睨んでいる。かといって事態はタイフォンに有利に働いている……つまり、タイフォンを支援する何者かがいるってことだ。」
「……!?」
「小生からは以上???貴殿と話すことはない。」
冥斗は残り1つのカツ丼を持って取調室を後にした???その瞬間、シンは陽人に飛び掛かるように発言する。
「淳一に…淳一に会
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ