暁 〜小説投稿サイト〜
超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉〜戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる?〜
第三百五十三話 BEI軍基地 その1
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
第三百五十三話 BEI軍基地 その1
無色主義。
それは何色にも染まらない自由な主義。
そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『カラーレス』。
この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

ギンコー襲撃により得た大金を使い、俺たちカラーレスは自作の爆弾制作を始めた。
カラーレスのリーダー、倉都テツオの指示によって、俺たちはいつもの廃屋で、爆弾制作に精を出す。
かつて軍隊に所属していた倉都テツオ、彼は第三次世界大戦の経験者である。
さすが経験者だけあって、戦闘中に相手が一番困る爆弾の作り方を心得ていた。
かつて、俺たちが東強大学を占拠したときも、倉都テツオの指示で制作した自作爆弾は、ケーサツ隊を何人もあの世送りにしたらしい。
まぁ、俺はその当時、ビビってトイレに引きこもっていたから、実際には見ていないのだが。
爆発すると、内部に詰め込まれた大量の釘が一斉に、拡散する殺傷能力に長けた爆弾。
俺たちがコツコツと作っている爆弾はそんな爆弾だ。
休憩時間。
倉都テツオが、カップ麺を食べているみんなに向かって、次の作戦についての説明を始める。
どうやら、次のターゲットは都内にある、BEI軍の基地らしい。
テツオの話を聞いている、姫先ユイナは、膝の上に置いた握りこぶしにギュッと力を込める。
ユイナは、かつて、BEI軍にその身を汚された経験をもつ。
それゆえに、今回の作戦は、ユイナにとって待ちに待った作戦であるはずだ。
倉都テツオがみんなに向かって礼を言う。
「今回の、このBEI軍基地攻撃作戦を実行できるのは、君たちがコーバンを襲撃して得た銃で、ギンコーを襲い、ギンコーから奪った大金で、大量の爆弾が作れるようになったおかげである!その過程で、多くの仲間を失うことにもなってしまったが、君たちの、この国を思う心が、今を作っていることを忘れないでほしい!君たちには本当に感謝している!これからも一緒に、この国を浄化していこう?わかるか?」
倉都テツオの言葉を聞いた、みんなが一斉に拍手と歓声を上げる。
しかし、俺は知っている。
このカラーレスのメンバーが水面下で二つに分裂していることを。
一つは、自らの危険を顧みずに、この国を浄化し、革命を起こそうとしている者たち。
もう一つは、自分の身を守るために、どうにかして、組織から抜け出そうとしている者たちである。
しかし、組織から抜け出そうとしている者たちは、皆、知っている。
組織を裏切った、リョウジが俺に銃殺され。
作戦を妨害した、ヒミカがユイナに銃殺されたことを。
できれば、俺はもう、仲間を撃ちたくない。
今、このカラーレスを辛うじて一つにまとめているのは、皮肉にも、裏切り者たちの死であった。

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ