ファイナルフォームライド
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動する。
その頭上では、幾度と火花が散っていた。
「ん?」
足を止めて凝視すれば、そこでは異次元の速度の戦いが展開されていた。
高速で展開される、剣と刃の打ち合い。
青いエビ型の地球外生命体、キャマラスワーム。青く、常に鳴いているその怪人は、戦いの神と呼ばれる相手さえも倒したことがあると聞く。
それは今、可奈美とともに高速の世界で何度も火花を散らしていた。長い腕から放たれる光の攻撃だが、可奈美は器用にキャマラスワームの腕を受け止めた。
やがて可奈美は、蹴りでキャマラスワームを高速の時間流から追い出した。
「迅位斬!」
ディケイドと同じ世界で転がったキャマラスワームは、その体を上下、赤い閃きによって両断、甲高い悲鳴を上げて爆発する。
だが、彼女の背後には、すでに新手の怪人たちが可奈美へ襲い掛かっている。
「ふん!」
眼魔世界と呼ばれる異世界の怪人眼魔の一体、刀眼魔。腕を剣と一体化させたそれをライドブッカーで受け止めたディケイドは、そのまま刀眼魔を蹴り飛ばす。
「ありがとう! えっと、ディケイドって呼ぶのも変だよね。名前、もう一回教えて!」
「門矢士だ。別に覚えなくてもいい」
「ええ? 覚えるよ! あ、危ない!」
そう言いながら、可奈美はディケイドを突き飛ばす。
地中よりサメのように襲い掛かる欲望の怪人、ヤミー。サメの姿をしたサメヤミーが、可奈美の千鳥とぶつかり合った。
火花とともに、ヤミーの体からメダルが飛び散る。
「よし!」
「さっさと終わらせるか」
可奈美の背後に追いついたディケイドは、当たり前のようにカードをディケイドライバーに差し込んだ。
『ファイナルフォームライド カ カ カ 可奈美』
「ちょっとくすぐったいぞ」
響、友奈と同じように、ディケイドは可奈美の背中に手を当てる。
「ん? うおおお!?」
すると、写シを纏った可奈美の体が変化する。
千鳥を先端に、全身を小さく、細く折りたたむ。
千鳥と合わせて剣となった可奈美___カナミ千鳥を、ディケイドは手にした。
「すごい! 私、剣になっちゃった!」
剣になりながらも、可奈美は叫ぶ。
「はしゃぐな」
「だって剣だよ! 夢にまで見た、剣になりたいって夢叶っちゃったんだ!」
可奈美は興奮を抑えられないようで、剣の形になりながらも大きく震えている。
ディケイドはライドブッカーとカナミ千鳥を振るい、怪人たちを大きく切り飛ばす。
『ファイナルアタックライド カ カ カ カナミ』
ディケイドライバーに表示される、美濃関学院の校章。
すると、ディケイドの体が赤い光に包まれていく。ディケイド専用の写シとなったそれは
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