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星河の覇皇
第八十四部第二章 交渉の用意その十七

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「私はあの御仁は目標であります」
「追い付くか」
「はい、そして乗り越えるべきだとです」
「考えているか」
「その様にも」
「そうか、ではな」
 ギルフォードはモンサルヴァートの今の言葉を聞いてそうして述べた。
「卿にはあの御仁をこれから超えてもらう、そして今は」
「このままですね」
「エウロパ軍の拡大と発展とな」
「そうしてですね」
「国防の拡大をな」
 それをというのだ。
「行ってもらう」
「それでは」
「そしてだ」
 ギルフォードはさらに言った。
「軍務省にはこれまで話したことと同じだけ力を注いで欲しいことがある」
「後進の教育ですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「それだ」
「左様ですね」
「これは士官学校だけでなくな」
「軍の大学にですね」
「各種学校にだ」
 それにというのだ。
「下士官そして兵もだ」
「教育していくことですね」
「軍隊は士官だけで戦うものか」
「それは違います」
 モンサルヴァートもはっきりと答えた。
「それは」
「そうだな、下士官も必要でありだ」
「兵士もです」
「その全てが精強でだ」
 そうであってというのだ。
「真に精強な軍隊となる」
「はい、ですから」
「下士官教育も行ないだ」
「兵士もですね」
「確かな教育を行っていくことだ」
「新兵の時点で」
「その最初の教育から確かなものとし」
 そしてというのだ。
「そのうえでだ」
「そこからですね」
「さらにだ」
「教育をですね」
「行ってだ」
 そしてというのだ。
「精強な兵にする、精強な兵をもうけるにはな」
「訓練と軍律にですね」
「教育だ」
 これもあるというのだ。
「むしろ軍律を叩き込むこともだ」
「教育で行いますね」
「そして訓練を的確に行うにもな」
「教育です」
「だからだ」
「教育を徹底させますね」
「そうしていくことだ、歴史上近代国家で精強な軍隊はな」
 そうした軍隊の話もするのだった。
「教育がしっかりしていた」
「左様でしたね」
「プロイセン軍もロイヤルネービーもな」
「その為彼等は強かったですね」
「そうだった、もっともこうした軍隊は士官教育に重点を置いていてだ」 
 これは時代故だ、士官イコール貴族であり貴族階級は文字が読めることが普通であったのでそこから教育も施せたのだ。また富裕階級もそれに入っていった。
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