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星河の覇皇
第八十四部第二章 交渉の用意その十六

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「軍事費も調達していく」
「他の分野と共に」
「その様にしていく、ではな」
「軍事費の調達の為に」
「やはり国債を発行していく」
 その様にしていくというのだ。
「足りないならな」
「では私が足りないと言えば」
「国債を発行する」
 自分が今言った通りにというのだ。
「その様にしていく」
「あくまでそうされるのですね」
「エウロパの為にな、不服か」
「いえ、私もエウロパのことを考え」
 そうしてとだ、モンサルヴァートは答えた。そこにあるものは軍人としてもっと言えば騎士としての公であり私はなかった。
 それでだ、こう言うのだった。
「軍全体で議論を行い」
「そうしてだな」
「エウロパにとって最善の政策を出しています」
「そうだな、私も卿がそれを行う人物だと確信しているからこそだ」
「だからですか」
「卿を軍務相にした」
「そうですか、無論予算も考え」
 そしてというのだ。
「出来るだけです」
「抑えているな」
「無駄がない様に」
「卿はそれが出来ている、かなり多くな軍事政策を立ててもだ」
 それでもというのだ。
「予算は抑えている」
「そうなのですか、ですが」
「それでもか」
「私は八条長官には劣ります」
「そう考えているか」
「あの御仁の軍事行政は卓越したものがあり」
「予算もだな」 
 ギルフォージはこのことを自分から話した。
「少ないな」
「はい、恐ろしいまでに大規模な軍政を実行に移しても」
「連合全体の国防計画もそうだしな」
「国境の防衛体制もそうでして」
「連合外縁部の海賊やテロリストの掃討もな」
「次々に行いましたが」
「費用は少なく済んだ、連合は巨大だが」
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「国家予算や総生産額の割に軍事費は僅かです」
「ほんの少しだ」
「はい、まさに」
「総生産の一パーセント程度だ」
「それだけであれだけのことを行い」
 そしてというのだ。
「他のことも行なう」
「それはです」
「出来るものではないな」
「とても出来ないですが」 
 それがというのだ。
「あの御仁はです」
「それを為しているな」
「それがです」
 まさにというのだ。
「出来ていますから」
「だからだな」
「私ではです」
「及ばないとか」
「考えています、逆に言えば」
 ここでモンサルヴァートはこうも言った。
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