クリスマスイブストーリーA
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クリスマスイブストーリーA
?? ペットランド、遊園地エリアのカフェ ??
「はい、お待ちくださいませ」
注文をしようと店員さんを呼び出すと、席にやってきたのはなぜか金髪のイケメンイタリア人だった。
「え!? デ、ディーノさん!?」
そのイケメンはどっからどう見ても、俺の兄貴分であるディーノさんだった。
しかし、その店員さんはニコリと笑顔を浮かべながらこう言った。
「ハハハ、すみませんお客様。私の名前は大馬恐竜おおまきょうりゅうですので人違いですよ?」
「え!? す、すみません!」
え? 人違い? 日本人?
いやいや、明らかに偽名だろ! 大馬恐竜って!
見た目も明らかに日本人じゃないし!
一度は引いたものの、どう考えてもおかしいので再度確認しようと思った俺は店員さんの方を見た。
「あの!」
「それでは、ごゆっくり」
??パチン☆
俺が話しかけるよりも先に、店員さんはウインクを女子陣にしてから席から離れて行った。
(……1人なのに、転ばない?)
『カッコイイ……』
イケメンのウインクに女子陣は顔を赤くしている。
(……どうしよう。あれは絶対ディーノさんだよなぁ。なんで高度育成高等学校に? そしてなぜペットランドで店員を?)
「……ごめん皆、俺ちょっとトイレに行ってくる」
「えっ!? あ、いやツっ君のほうがかっこいいよ!?」
『えっ!』
「え?」
席を立ちながらトイレに行こうとすると、なぜか軽井沢さん俺の事を褒め出した。
「あ、ご、ごめん! トイレね! いってらっしゃい!」
「う、うん。行ってくるね」
『……』
席を立ち、俺はトイレへと向かった。
?? 男子トイレ ??
トイレに入るフリをして声をかけようと思ったんだけど、ラッキーなことに店員は男子トイレに入って行った。
(お、ラッキー)
店員が入ってから少し待って、俺も男子トイレに入った。
(絶対にあれはディーノさんだったはずだ……わっ!)
トイレの中に入ると、入ってすぐの所で店員さんが立ち止まっていた。
「……」
俺が入ってきた事を察したのか、店員は俺の方に振り返った。
この顔……やっぱりディーノさんだよな。
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