クリスマスイブストーリーA
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り物なので2人乗りだとけっこう距離が近くなってしまうことだ。
(ああ。これは確かに罰ゲームになるかも?)
好きでもない男子と2人でメリーゴーランドに乗るとかきついよな。
木下さんも下を見て俯いてしまっている。
き、気まずい! すでに直径の3分の1を無言で回ってしまってるし!
どうにかしないければと焦る俺だったが、急に木下さんの方から口が開いてくれた。
「あ、あの沢田君」
「! う、うん?」
話しかけてはくれたが、木下さんはまだ若干俯き加減だ。
「……この間は、助けてくれて本当にありがとう。あと、同じクラスに受け入れてくれたこともありがとう」
「う、うん。全然気にしなくていいよ。俺も木下さんがクラスメイトになってくれて嬉しいから」
木下さんとひよりちゃんは3学期からD……いや新Cクラスの一員となる。
今回このペットランドに木下さんとひよりちゃんを呼んだのは、新学期前にクラスメイト達と交流する場を持たせたかったというところもあった。
ここまで見ていると、すでに大分今日のメンバー達とは打ちとけられているようでよかったと思っている。
「本当に感謝してる。だから私、これからは皆と一緒に頑張ろうと思ってる」
「そっか。俺も皆でAクラス目指して頑張りたいから嬉しいよ。今日のメンバーとはもう仲良くなれた?」
「あ、うん。皆優しくて私達の事をすんなり受け入れてくれたよ」
「でしょ? 俺のクラスメイト達は皆優しいからね〜」
俺がそう自信を持って言うと、木下さんはフフフと笑った。
「フフッっ」
「ん? どうかした?」
「ごめん、自分が褒められたわけじゃないのに、自分の事みたいに嬉しそうだったから。なんかかわいいなぁって」
「そう? あ〜、でもそうかもね。皆俺の自慢の仲間だしね」
「そっかぁ」
「うん。あ、もちろんこれからは木下さんとひよりちゃんもその一員だからね」
そう補足すると、木下さんは一瞬驚いたようだがすぐに優しく微笑んでくれた。
「フフ、うん。ありがとう」
(よし、俺と木下さんもだいぶ打ちとけてきたな! とりあえず今日の目標はの一つはクリアだな。今日以降も更に仲良くなれるように頑張ろう!)
今の会話と距離感にひとまず満足していた俺だったが、木下さんはさらに仲良くなろうとしてくれているようだ。
「……あの」
「?」
??キュ。
馬の乗り物には俺→木下さんの順で乗っ
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