第一章
[2]次話
自衛隊医院の苦悩
愛媛実朝は陸上自衛隊所属の医師である、防衛医大を出てそのまま自衛隊に入隊し今に至る。階級は一等陸尉である。
丸眼鏡をかけた太った顔と身体で背は一六七位だ。縮れた黒髪は天然パーマである。日々仕事に精を出しているが。
その中でだ、彼はある日項垂れて高校時代の友人と同窓会で久々に会った時にこんなことを漏らした。
「自衛隊で多い病気何だと思う?」
「性病じゃないよな」
「いや、それはちゃんと教育してるから」
愛媛は友人の言葉にこう返した。
「あるにはあってもね」
「深刻じゃないんだ」
「梅毒とか感染したら大変だから」
「昔軍隊であったね」
「うん、イタリア戦争でフランス軍がね」
その彼等がというのだ。
「梅毒でね」
「大変なことになったね」
「戦争が出来ない位になったから」
将兵達の梅毒患者が増加してだ。
「それでね」
「自衛隊も注意しているんだ」
「だから性病じゃないんだ」
自衛隊で多い病気はというのだ。
「他の病気だよ、二つあるよ」
「二つ?」
「水虫とインキンだよ」
愛媛はぼやく様にして言った。
「この二つがね」
「多いんだ」
「特に海自さんで多いらしいね」
「君は陸自さんだよね」
「うちでもだよ」
即ち陸上自衛隊でもというのだ。
「これがね」
「多いんだ、水虫やインキンの人が」
「昔からね」
「そうなんだね」
「この二つも教育してるけれど」
注意する様にだ。
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