クリスマスイブイブストーリーC
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宝として受け継いでいったのじゃ」
そういえば、そう言ってたな。
タルボは再び過去のことを語り始めた。
「あさり會が解散する時、家康は両翼にこれからはそれぞれの人生を歩むように告げた。戦いの日々は忘れて、普通の幸せを掴む様にな。……じゃが、左翼は受け入れても右翼はそれを拒否したのじゃ」
「拒否?」
「ああ。右翼は家康と過ごした日々を無かった事になどしたくなかったのじゃな。じゃから、これから自分達は離れ離れになるとしても……何年、何十年、何百年か先の未来で再び巡り合えるはず。それを信じている。だからこれで最後の別れでは無いのだ、とな」
「……そんな夢物語、よく言い切ったよな」
「ほっほっほ。夢物語ではないぞ? アンティ・ボンゴレリングの起こす奇跡があるからの」
「! ……あぁ、縦の時空軸の奇跡か。未来の子孫達が自分達のように巡り合うはずだと信じていたんだな」
「それも少し違うのぉ。それはボンゴレリングの縦の時空軸の軌跡じゃろ?」
タルボはちっちっと指を振りながらそう言った。
「家康達がその時持っていたのはアンティ・ボンゴレリングじゃ。つまり、起きる奇跡も変わってくるんじゃよ」
「なに? そこも違うのか?」
「当然じゃ。アンティ・ボンゴレリング……いや、今ではアンティ・ボンゴレギアかの。で、じゃ。アンティ・ボンゴレギアの起こす縦の時空軸の奇跡は……『未来から過去への革命』なんじゃよ」
「革命だと?」
「ああ。ボンゴレリングは伝統、そして所持者の魂と時間を刻んで未来へと継承していくものじゃからな。その逆で、アンティ・ボンゴレギアは過去の所有者に未来の所有者の魂や時間を共有させる力があるんじゃよ」
「……なら、もし両翼の子孫がアンティ・ボンゴレギアを持っているなら……」
「子孫達の過ごしている時間や見ているモノ、感情までもを過去の両翼達が共有しているじゃろうな。つまり右翼が言いたかったのは、『自分達の出会いは運命だから、この縁は切ろうとしても切れるものでは無いことを7?の起こす奇跡が証明してくれるはずだ』……ってことだろうのぉ」
「……」
さっき綾小路と話した時に、あいつのポケットに錆びた丸いものが見えたんだ。
……あれがアンティ・ボンゴレギアだとしたら。
(雲雀にもその辺を調べてもらわねぇといけねぇな)
「……7?のことについては大体分かった。じゃあ次はアンティ・おしゃぶりとアンティ・マーレリングが無くなったことについて教えてくれよ」
そう言うと、再びチェッカーフェイスが話に加わってきた。
「それについて
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