クリスマスイブイブストーリーC
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、家康はシビラから預かった石を持ってワシのことを訪ねて来たのじゃ。両翼も連れてな」
「なに? T世がイタリアに訪ねて来たのか?」
「いや、ワシもその時は日本におっての。日本で住処にしている場所に来たのじゃ」
タルボは思い返す様に上を見上げながら語り続ける。
「『この石をリングの様なアイテムに加工してほしい』、そう言っておった。何やら両翼達にも戦う術を持たせたいとかでのぉ。表社会で7?を使うほどの戦いなど起きないと言ったのじゃが、家康は必要になりそうだといつまでも言い張るのでな。仕方なく石の加工を受けることにした。そして、早速加工に入ろうとした時に驚くべきことが分かったのじゃ」
「驚くべきこと?」
「ああ、お前さんも知っているだろう。優れたリングには魂が宿るんじゃが、もちろんその元となる石にも魂が宿っておる。わしが加工のために石の魂と会話を試みた時、その石はこう言ったんじゃ。我を2つの石へ加工しろ≠ニな。ボンゴレリングの様に7つのリングにするつもりだったが、石がそれを拒んでおったのじゃ」
このタルボは魂を持ったリングと会話をすることで、その魂に最適な形へと加工することができるらしい。
「ワシは石の言葉を家康に伝えた。すると家康は好都合だと言いよった」
「好都合?」
「ああ。元々2人にも持たせるつもりだったからとな」
「……反物質とはいえ、それも7?だろ? だったら、リングと同じ様に7人の仲間に渡すべきじゃねぇのか?」
「ワシもそう思ったんじゃ。だがの、その答えは石が教えてくれたわ。その2人は大空以外の6つの属性を2人で網羅できるのだと」
「は? 2人で6つの属性を網羅? そんな事が可能なのか?」
「可能だったんじゃよ。おそらく石に選ばれし適合者だったのじゃな。家康もその事を直感しとったのだろう。だからあさり會は少数先鋭で成り立ったんじゃ」
なるほど、本来なら6人いる所持者が、2人で事足りるからか。両翼それぞれに有能な部下を数名付ければ組織として成立する。
「右翼が嵐・晴・雷を、左翼が雨・雲・霧という具合にな。だからワシはきちんと属性が持ち主に適応するように石を2つに分けて加工した」
タルボのその発言に、俺は違和感を覚えた。
「……いや、それだと足りなくないか? 7?なら大空がないのはおかしいだろ」
そう。7?は全部で7つの属性に分けられるはずだからな。
「もちろん大空もあったぞ。両翼のアイテムの中にな」
「中に?」
「ああ。加工した石を両翼に手渡し、最後の工程としてありったけの生体エネルギーを石に流し込ませると、その石は
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