クリスマスイブイブストーリーC
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やめておこう。
「この地球上の全てのものは、三つの要素によって存在が安定しているんだ」
「三つの要素?」
「そう。『生命と物質』『時間』『空間』の三つだ」
チェッカーフェイスは指を三本立て、それを一本づつ折り曲げていく。
「生命と物質は、この世界を構成する根幹。何万という物質でできた地球という惑星と、そこで生きる生命達のことだ」
地球とそこに生きる生命。
「時間は、地球の生命に進化を促す。過去から現在へと脈々と流れる時間によって、生命は誕生と死亡、繁殖と絶滅を繰り返して進化していくんだ」
時が流れてなければ、今のこの世界は作られてはいないだろうな。
「空間は、生命に安定を与える。空間が広がっていき世界が安定する事によって、生命が命を育みやすくなるんだ」
空間が広がる……平行世界のことか?
「ここで思い出してほしい。7?にまつわるある詞を」
「……詞?」
「そうだ」
??海はその広がりに限りを知らず
??貝は代を重ね その姿 受け継ぎ
??虹は時折現れ 儚く消える
「! ユニが前に言っていた……」
「そう。7?それぞれの大空の在り方を示している詩だ」
海、マーレは横の時空軸。どこまでも広がる並行世界に生き
貝、ボンゴレは縦の時空軸。過去から未来への伝統の受け継ぎに生き
虹、アルコバレーノはそのどちらにも止まらず、その両方に点として存在する……という意味だったか。
チェッカーフェイスは折り曲げた指を再び立てた。
「何となく分かっただろう? つまりは縦の時空軸のボンゴレリングは『時間』を司り、横の時空軸のマーレリングは『空間』を司り、おしゃぶりは縦横両方の時空軸に影響を受ける『生命や物質』を司っているんだよ」
「……なるほど」
今の説明で、7?の役割については分かった。だが、肝心の気になった部分は分かっていない。
今度はそのことを説明してもらおう。
「……だが、今のでは俺の疑問の答えは出ていないぞ」
「わかっている、これから説明するさ」
急かすなよと言いたげにチェッカーフェイスは肩をすくめた。
「今、7?について詳しい説明をしたわけだが……実際は7?だけで地球が安定しているわけではないんだ」
「なに?」
「表に裏が、光に影があるように。全てのものはその一つだけでは存在できない」
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