クリスマスイブイブストーリーB
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クリスマスイブイブストーリーB
清隆が雲雀とスパーリングしている頃、学校内のとある場所で密会している者達がいた……。
?? とある場所 ??
「……CHAOS、だな」
「ええ。驚きましたよ。わざわざ年末に来日した甲斐があるというものです」
「ありがとうございます。でも、今の私の力ではせいぜい1日10分間が限度です」
「いや、十分だ。感謝するぞ」
「ええ。十分過ぎます」
「その姿に戻りたい時はこう言ってください。『プレゼントプリーズ』、と」
「そこは同じなのな」
「ですが、長さはお父上の10倍ですよ」
?? 清隆side ??
「はぁ……はぁ……」
「……へぇ、なかなか頑丈だね君」
雲雀恭弥と名乗る男から話しかけられ、そのまま攻撃を仕掛けられてから早10分。
「すぐにダウンすると思ったけど、動きもいいし防御もしっかりとしている。なるほどね。赤ん坊が気にいるのも分かる」
雲雀は息も絶え絶えの俺に対し、涼しい顔で薄ら笑いを浮かべながらそう言った。
(……くそ。なんだこいつは。戦法も出鱈目だし、体力も力量も今まで対峙したどの指導者とも比較にならないぞ)
縦横無尽に繰り出されるトンファーの連撃。スピードも早くて避ける事は出来ず、受ける箇所を意図的にずらしてダメージを分散させるくらいしか出来ない。
なぜかいきなり大きな隙が生まれるからそこに攻撃を仕掛けるのだが、雲雀は避けもせずに被弾する。
まぁ俺と同じ様に意図的に受ける箇所を操作しているからダメージは少ないだろうが。
……いや、直撃しても表情一つ変えないところを見ると、ノーダメージだと思うべきか?
簡単に言えば俺達の力量差は歴然という事だろう。
「……くそ、なんだこの湧き上がる不快感は」
「あまりの力量差が悔しいのかい?」
「……自分でも分からないが、そうかもしれないな」
「いいね、負けず嫌いはいい事だよ」
相手との力量差を知らしめられた時、頭の中がなんとも言えない感情で埋め尽くされる。
ホワイトルームでカリキュラムのレベルが上がった時に稀に味わうことがあった感情だ。
(なるほど……俺は負けず嫌いだったのか)
思わぬ事で自分の内面を理解していると、急に雲雀が学ランの外ポッケに手を入れた。
そして、ポッケから抜き出された雲雀の手にはアクセサリーらしきものが握られていた。
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