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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
クリスマスイブイブストーリーB
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つも通り公園に入る。

 

「はっ……あれ?」

 

 公園内に入ると、設置されているベンチ横に男性が立っているのが見えた。

 

 特徴的な装いをしており、長い黒髪を後で三つ編みで縛り、袖あまりの赤い拳法服を着ている。

 

(……中国人かしら? いや、それよりも頭の上のあれは……猿?)

 

 拳法服の男は頭の上に毛が白い猿を乗せていて、猿は頭の上で優雅にリンゴをかじっている。

 

 この学校の関係者には見えないけど……堂々としているし、不審者ではないのかしら?

 

 いや、普通に外部からの来客かもしれないわね。

 

「……」

 

 すごく気になるが、話しかけるつもりはなかったので普通にベンチ前を通り抜けようとした。……その時だった。

 

「……っ!?」

 

 ベンチの方から、今までに感じたことのないプレッシャーを感じたのだ。

 

 いや、感じた事がないわけではないわね。空手の試合で似た様なものを感じたことは何度もある。

 

 しかし、今感じたそれ≠ヘ……今までのそれとは比べ物にならないものだった。

 

 そう、殺気≠ニいうものだったのだ。

 

「……」

「……」

 

 殺気を感じた途端に足を止め、ベンチの方に振り返って空手の構えを取った。

 

 しかし、なぜかベンチには先ほどまでいた拳法服の男はいなかった……。

 

「……どこに?」

「フゥ?? 殺気を感じ取ってからすぐに臨戦態勢への移行。中々の身のこなしですね」

「っ!?」

 

 ベンチ周囲を見回していたら、いきなり後ろから声が聞こえて来た。

 

 構えたまま、すぐに振り返る。

 しかし、またもそこには誰もいない。

 

「また……」

「こっちですよ」

「!?」

 

「くっ」

「ほら、こっちこっち」

 

「っ!」

「残念、こっちです」

 

 声をかけられては振り返り、振り返っても誰もいない。そんな事を数回繰り返した後。ついに目の前に拳法服の男が現れた。

 

「!」

「ふふふ。からかってしまってすみません」

「……」

 

 揶揄われていたと分かり、イラッと来た私は無言で会釈だけしてランニングに戻ろうとした。

 

 しかし、男に呼び止められてしまう。

 

「お待ちなさい、お嬢さん」

「……何か?」

「さっきの構え。空手をしておられるのですか?」

「……ええ」

 

 さっさとトレーニングに戻りたい
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