クリスマスイブイブストーリーA
[2/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いっぽいな。博士がそう言ってたのを聞いたことある」
「そう……」
完全に分からないから、ここ数日ケヤキモールで目立つように店にディスプレイされてるやつでも上げとくか。目立たされてるわけだし、ハズレってこともあるまい。
「洋服とかはどうだ? 冬だしマフラーとか手袋でもいいかもしれないぞ」
「それも考えたんだけど、少しありきたりかと思うのよね」
「……意外性が欲しいと?」
「そうね。そんなところ」
意外性のあるクリスマスプレゼント……定番も知らない俺には難しいすぎる注文だな。
……というか。
「綱吉って、グループで集まる時以外に遊んでるイメージがないな。……俺もだが」
「ん、それもそうね。学校以外で姿を見かけるときはトレーニングしてるか買い物してるかの二択だもの。……私もだけど」
「……そうだよな。あ、でもそれなら」
俺は一つの案を思いついたので提案してみることにした。
「トレーニングに使えるものをあげたらどうだ?」
「! なるほど、確かにそれなら喜んでくれそうね」
「ああ。それに使ってもらえる確率も高い」
「……そうね。そうしようかしら。ありがとう綾小路君。助かったわ」
「気にするな。朝食奢ってもらうからな」
「ふふ、そう」
「お待たせ致しました〜」
ちょうどいいタイミングで店員がコーヒーとトーストのセットを運んできてくれた。
「じゃあいただきます」
「ええ、味わって食べるのね」
「なんで上からだよ」
上から目線は少し納得いかないが、ありがたく朝食をご馳走になることにしよう。
「モグモグモグ……」
「……」
一口サイズにトーストをちぎり、付け合わせのバターを付けて食べる。
(うん、うまい)
2切れ目のトーストに手を出そうとすると、不意に堀北が質問をしてきた。
「ねぇ、あなたは綱吉君になにかあげないの?」
「! モグモグ、ゴクっ」
口の中に残っているトーストをコーヒーで流し込み、紙ナプキンで口を吹いてから質問に答えた。
「いや、渡すつもりだ」
「あらそう。内容は決めた?」
「1つは決まってるんだが、もう1つが決めかねている」
「え? 2つも渡すの?」
「ああ」
「どうして?」
「……今決まっている1つだけだと、なんか変な意味になりそうだからな」
「変な意味?」
綱吉にプレゼントを渡そうと思っているのは本当だ。そして
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ