クリスマスイブイブストーリー@
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えた。
こう寒いと温けぇコーヒーでも飲みたくなるが、生憎今の俺は0ポイント。どうせ買えねぇし、そもそもこの時間は閉まってるしな。
(……つうか、昨日まであんなとこにコーヒーショップなんてあったか?)
「……!」
??ガチャ。
何気なくコーヒーショップの入り口を見ていると、入り口から誰かが出てきた。
そいつは片手にコーヒーカップを持っており、コーヒーショップのロゴが入った制服を身につけている優男だった。
……店員か? 紫色の髪だが、変な髪型をしてやがる。あ、あれに似てんな。パイナップルの上部分。
そして顔面レベルが異常に高い。きっと女には困らねぇだろうな。
(……! こっちに近づいてくる?)
イケメンパイナップルは真っすぐにベンチに向かってくる。
(あいつがベンチに座るようならここを去るか)
そう考えながらイケメンパイナップルの事を見ていると、そいつはベンチに近づくと迷わずに俺の目の前にきやがった。
(……なんだこいつ)
「……クフフ、これをどうぞ」
「……あ?」
俺の目の前に立ったイケメンパイナップルは、なぜか片手に持ったコーヒーカップを俺に差し出してきた。
(……どういうつもりだ?)
「心配しなくとも、毒など入っていませんよ?」
「……新手の押し売りか? 悪いが、俺は今PPが0でな。買ってやる事ができねぇんだ。他を当たりな」
コーヒーの押し売りかと思った俺はそう良い放った。これで消えるだろうと思ったが、イケメンパイナップルはなぜか微笑みながらさらにコーヒーカップを近づけてきた。
「クフフ。安心して下さい。これはサービスなので」
「あ? サービスだと?」
「ええ。最近オープンしたばかりのお店なのでね。お客さんを増やす為に地道に営業活動をしているのです」
「……こんな朝早くからか?」
「はい。朝の方が温かい飲み物が嬉しいかと思いましてね」
「店長直々に営業ねぇ。雇われかよ」
「ハハハ、いえ。僕はただのバイトですよ」
「は? バイトかよ」
朝早くから働いてるから店長かと思ったぜ。
「はい。冬休み限定の。私も高校生ですし」
「! なんだ、てめぇもこの学校の生徒かよ」
「いえ、僕は黒曜高校の2年生です」
「!」
黒曜高校……確か都内有数の不良の巣窟だったはずだ。付属の中学もあるが、どちらも相当な荒れ具合らしい。
(そんな高校に……こんな優男
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