2学期の終焉
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ようだ。
「綱吉君はどうするの?」
「俺はこれから軽井沢を助けにいく。そこに龍園もいるはずだ」
「おいツナ、1人で大丈夫かよ!」
「大丈夫だ。鈴音の事は君に任せられるからな、安心して龍園に対処できる」
「! おう! 鈴音は俺が守る!」
「ああ。頼んだぞ」
綱吉君に鼓舞されて須藤君はさらに元気になったようだ。私の肩を掴む力が強くなってちょっと痛い。
「……綱吉君、気をつけてね」
いくら綱吉君といえど、龍園君は狡猾だ。何かしら手を打っている可能性が高い。そう思っての言葉だったのが、不要な心配だったわね。
「ああ、けりを付けてくる。病院で待っていてくれ」
綱吉君はそう言って微笑むと、デパートから走り去って行った。
「……頑張って」
私の小さな呟きは、聞こえる事なくデパートの空調の音にかき消されてしまっただろう。
「よし鈴音、病院に行くぞ!」
「……ええ」
そして、私は須藤君に付き添われて病院に向ったのだった。
?? 現在、病院 ??
「……と、こんな感じよ」
「そっか〜、堀北さんはお姫様抱っこしてもらわなかったんだね〜♪」
「何かしら、その含みのある言い方は」
「べっつに〜♪」
堀北の話が終わると、櫛田が嬉しそうに堀北を煽った。堀北はいつも通りにあしらうが、どこか悔しそうにも見える。
とりあえずこれで全員の話を聞き終わったわけだが、佐藤が口を開いた事で次の話題へと移った。
その話題は……助けられた時のツナの雰囲気についてだった。
「そ、それにしてもさ。ツナ君ってずるいよね」
『ずるい?』
佐藤のその言葉に全員が同じように反応した。
「だってさ。普段からかっこいいのに、今日はさらにカッコいい感じになってるし。しかもいつもはちゃん付けなのに、今日は呼び捨てだったもん。あれはずるいよぉ〜///」
佐藤は数時間前の事を思い出して顔を赤くしている。
「……確かに、私も呼び捨てだったな」
佐藤の言葉に今度は全員が同調する。
そしてそれと同時に薄らと理解する。ここにいる者達は全員、少なからずツナに大して友情以上の感情を持っていると。
『……』
そのせいでお互いに顔を見合って場が沈黙してしまった。そして、そんな沈黙を破るのはツナのサポートをした男子達だった。
「なんか空気暗くなって
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