2学期の終焉
[13/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
成されれば全員Aクラスで卒業できんのよ? これ以上ない最高の結果だよ」
「いやいや、お前あんな夢物語信じてんのかよ!」
「完全に信じてはいないわよ。……だけど、気絶させられる前にあいつは言ったんだ。『お前達の事も助けるから』ってね」
「!……」
「そして、その中には龍園のことだって含まれるはずだよ。だったら、龍園にとっても私達にとっても悪い話じゃないだろ」
「……」
伊吹のその言葉に、保健室の中には言いようのない空気が満ちて行ったのだった。
?? 病院 ツナside ??
学校を後にした俺と清隆君は、人質だった皆のお見舞いをするべく病院へとやってきていた。
「! 沢田、綾小路。こっちだ」
「あ、茶柱先生!」
病院に入ると、茶柱先生が俺達に気づいて呼びかけてくれた。
「全て終わったか?」
「はい、一応片はつきました。ありがとうございます」
「そうか。堀北学からも後処理は終わったと連絡があった」
「あ、そうなんですね。後でお礼の連絡しておきます」
「ああ。さて、あいつらの病室はこっちだ」
俺達は茶柱先生に付いて皆のいる病室へと向かった。
その道すがら、茶柱先生は皆の容態を教えてくれた。
「大きな怪我をした者はいなかった。全員今日帰れるそうだ」
「そうですか〜。よかったぁ〜」
「お前の迅速な救出のおかげだな」
「あはは、手伝ってくれた皆さんのおかげですよ」
そんな会話をしていたら、病室へと着いたようだ。
?? 病室 ??
「お前達、沢田達が来たぞ」
『!』
「皆、無事でよかった……わわっ!?」
無事だった皆の顔を見ようとしたら、いつのまにか10人の被害者達に周りを取り囲まれてしまった。
『……』
「……み、皆? どうしたの?」
囲んでいるのに何も話さない皆におずおずと声をかけると、俺の目の前に立っている軽井沢さんがゆっくりと口を開いた。
「あ、あの……ツっ君」
「うん?」
「助けてくれて本当にありがとう」
「!」
あ、なるほど。皆お礼の言葉を言おうとしてくれていたのか。
そんなの別に良いのにね。
「あの、それでなんだけど」
「え? あ、うん」
「……」
どうやらまだ言いたいことがあるらしく、何を言われるかなと思って待っていたら……思ってもみなかった事を言われるこ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ