2学期の終焉
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れから考えるんだから」
綱吉の返答に龍園はまた鼻で笑った。
「……はっ、そんなんで俺を味方に付けようとか考えてたのかよ」
「いや、今すぐに味方になってもらえるとは考えてなかったさ。だからすぐに協力してとは言わない。その返事をもらうのは……そうだなぁ。あ、君の退学が可能になる次年度になったら……ってことでどう?
今年度は龍園は退学できない。だからそのうちに龍園に協力させられるだけの確証を見つけるってことか。
「……」
「今年度終了時、もう一度君に聞くよ。その時に答えてくれ。もしも俺の考えに乗れないのなら、協力を断って退学でもなんでもすればいい。もちろん退学せずに協力を断ってもかまわない。全ては君の自由だ。だから……今年度の内は俺に力を貸してもらうよ」
『……は?』
綱吉の最後の一言で、場にいる全員が呆気にとられてしまった。
「……いや、すぐに協力してもらおうとは思わなかったんじゃねぇのかよ」
「そうだよ?」
「あ? じゃあなんで力を貸さないといけねぇんだよ」
「それは今回の事件の落としまえさ」
「落としまえだと?」
「そう、落としまえ」
さも当然と言いたげな綱吉に龍園が吠えた。
「ふざけんな! 落としまえならお前の和解条件をのんだ事で付けただろ!」
「あれは坂上先生とCクラス全体の落としまえだ。そしてこれは首謀者の君への落としまえだよ」
「ふっ、ふざけんな!」
「……ふざけるな?」
「……!」
(?)
急に声のトーンが変わったかと思えば、綱吉は龍園へとゆっくりと近づいていく。
こちらからは綱吉の表情は見えないが、龍園の表情は見える。
龍園は綱吉が近づくほどに顔を青ざめさせていく。綱吉は表情こそ見えないが、どことなく雰囲気に迫力が出ているように見えた。
「……ふざけてるのはお前だろ。おい龍園」
「……な、なんだよ」
「お前……俺が屋上で持ちかけた勝負覚えてるか?」
「! ……」
「……その勝負、やっぱりやるか?」
「……い、いや」
すでに綱吉の顔は龍園の眼前へと迫っている。
龍園は視線を逸らしながらおずおずとそう答えた。
「そうか……じゃあ、お前への落としまえ。受け入れるよな?」
「っ……ああ」
「……そうか。それはよかった!」
「……」
……いつのまにか綱吉の雰囲気はいつものように戻っていた。
「まぁそう構えないでいいよ。別に悪いようにはしないし、俺が協力を求めた時に協
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