暁 〜小説投稿サイト〜
ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
9名の救出劇C
[9/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
み込んだ。

 

「よし。一之瀬、背中に乗ってくれ」

「あ、私歩けるよ?」

「沢田にお前のことを頼まれたからな。無理はさせられん」

「……そっか。じゃあお願いします」

 

 言われた通りに私は神崎君の背中におぶさった。

 

「よっと、じゃあ病院に行くぞ」

「うん。……あ、Cクラスの男子達はどうするの?」

 

 外に出ようとする神崎君を引き止めてベンチで気絶している2人を指差した。さすがにこのまま放置してもいいものかと思っていたのだ。

 

「心配ない。誰か教員が今回の加害者を回収して回ってるらしいからな」

「回収?」

「ああ。沢田が気絶させた奴らを学校に連れて行ってくれてるんだよ」

「え? じゃあもう学校側でも問題になってるの?」

「いや。沢田が頼んだらしい。だから学校で問題になっているわけじゃないはずだ」

「そっか」

(10人も人質がいるから、時間がなくて後処理を先生に頼んだのかな)

 

 気絶している男子達を見ながら考え込んでいると、神崎君に意識を引き戻された。

 

「ほら、病院に行くぞ」

「! あ、うん。お願いします」

 

 そして、私は神崎君におぶってもらい病院に向かった。

 

 

 

 病院への道中に神崎君がこんなことを言ってきた。

 

「……全く。今回のはないよな」

「え?」

「Cクラスだよ。完全に誘拐事件だろう。明らかな犯罪だぞ」

「うん。そうだね。ここまでするとは思ってなかったよ」

「ああ。……全く、犯罪に手を染めるなど持っての他だ。信じられないぜ」

(!)

「犯罪を犯す奴の心理ってどうなっているんだろうな。まぁ分かりたくもないんだが」

(……分かりたくもない、か)

 

 神崎君の悪気のない言葉に、私は押し黙ってしまった。

 そんな私に神崎君は声をかけてくる。

 

「? 一之瀬?」

「……あ、ごめん! 少しぼーっとしてたみたい」

「大丈夫か? 具合悪くなってきたのか?」

「ううん! 大丈夫! 安心して気が抜けただけだと思う」

「そうか? ……ならいいが」

 

 それからは私の体調を気遣ってくれたのか。神崎君は無言で歩き続けた。

 

 そんな中私は……こんなことを考えていた。

 

 

 もしも。もしも私の過去を神崎君やBクラスの皆に知られてしまったら、皆はどう思うのだろう。

 

 綱吉君みたいに、気にしないで今まで通りに接してくれるだろうか。

 

 ……それとも、はっきりと拒絶されてしまうのだろ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ