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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
9名の救出劇C
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 ……でも、でもね? そんな私だけど、これからは変わっていけるんじゃないかなって思ってるんだよ?

 

 綱吉君も言ってたけど、過去の罪を自分にとって必要なものだったんだと思えるような人間になりたい。

 

 やはりとても都合の良い考え方だ。……だけど、そう考えてもいいと思えるのは綱吉君のおかげなんだろうね。

 

 ??バサッ。

 

 その時、Cクラスの男子達が羽織っている制服のブレザーを脱ぎ捨てた。

 

「っつかーよお。この部屋暑すぎねぇ?」

「仕方ねぇだろ? ボイラー室なんだからよ」

 

 シャツに首元をパタパタとして少しでも涼しくしようとするが、周囲の空気自体が熱いので意味はなさそうだ。

 

 暑いのは当然、だってここはボイラー室だからね。

 

 ボイラーの排熱がこもってしまうから、冬でもちょっとしたサウナ状態になっているんだもん。

 

 正直、私も制服の中は汗だくだ。

 

「まぁもうそろそろ龍園さんから連絡が来るだろ。そしたらさっさと一之瀬を潰して出ようぜ」

「そうだな。お前は今日で終わりだ」

 

(潰す、か。そうだったね。元々この状況は綱吉君と10人の人質を潰す為の作戦だったんだ)

 

 ……その時だった。軽快な振動音が聞こえてきた。

 

  ??タッ、タッ、タッ。

「!」

 

 私が床に倒れているせいか、床の振動がよく伝わってくる。

 

 ボイラーの駆動による軽い振動。Cクラスの男子達が歩く事で生まれる振動。

 

 こんな感じで複数ある振動の中、一つだけ少し遠い場所から伝わる音があった。

 

 ??タッ、タッ、タッ。

 

(……これは、走ってる音?)

 

 その音はどんどんと近づいてくる。

 

 かなりのハイペースで走っているのか、そのスピードは早い。もう数秒もすればボイラー室前に着くだろう。

 

(……もう来てくれたんだね。緊急連絡を送ってから多分10分も経ってないよ?)

 

 近づいてくる音の正体に気がついた私は、無意識に口角を吊り上げている。

 

 まだ顔を見てもいないのに、彼が出す音だけで安心感が生まれるのが彼の凄い所だな。

 

 そして安心が生まれた事で、頭の中がすっきりしてきた。

 

 おかげでいつも通りの前向きな思考ができるようになったらしい。

 

(いろんな事があるけれど、私がこの学校に来たのは正しい選択だった。それは間違いない)

 

 でも綱吉君はどうなんだろう。後悔しないようにし
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