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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
9名の救出劇C
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ぁでもさ、帆波ちゃんは反省してるんだしそう思ってもバチは当たらないと思うよ」

「……そうなのかなぁ」

「そうだよ。俺はバチ当たりかもしれないけどね」

 

 ちらっと横目で見ると、綱吉君は少し苦しそうな顔になっている。

 

「考え方なんて人それぞれだよ。この考えを間違っていると思う人だっていると思う。それでも、この考え方で前に進める人だっているんだ。俺みたいにね」

「前に進める、かぁ」

「うん。それに俺と違って帆波ちゃんはちゃんと反省してるんだからさ、そう思っても何も問題ないと思うよ」

「……うん」

「もしもそう考えるのが難しいなら俺に話してよ。抱えているモノを少しは軽くしてあげられるかもしれないし」

 

 綱吉君は私の顔を見てにこりと笑った。

 

 やっぱり綱吉君は優しい。詳しい内容を聞き出さずに少しでも私の悩みを解決しようとしてくれる。

 

 ??でもなぜだろう。そんな綱吉君の中に私では想像もできない暗い何かがある気がするのは。

 

「何年後になるか分からないけどさ。いつかきっと帆波ちゃんが抱えているモノを、必要な事だったんだって思える日が来るはずだよ。その為に今を生きていければね」

「今を……」

「うん。過去の自分と向き合って、自分が正しいと思う道を進めばいいんだよ。そうすればきっと過去の自分の事を認めてあげられるようになる。そしてそれが自分なりの償い方になるんじゃないかな」

「……ありがとう」

 

 すぐには考え方を変えられはしないだろうけど、この学校に入学を決めたと言う自分の選択は間違っていなかったと思う。Bクラスの皆や綱吉君にも出会えたわけだし。

 

 もしかしたら、あの事件は私にとって必要なことだったのかもしれない。これからの私の行動次第ではそう思えるようになれるんだよね。

 

 そしてその為に自分の信じる道を進んでいくのが、私なりの罪の償い方になる。

 

 ??そう考えて、いいんだよね?

 

 

 〜現在〜

 

 

 綱吉君と話をして以降、少しだけ抱えているモノが軽くなった気がする。

 

 それだけでも、私が綱吉君と出会えた事は幸運だと思わせてくれる。

 

 その事を思い出した事で、少しだけ心が前向きになったように感じれた。

 

「……うん。やっぱり私、幸運だよ」

「はははw 本当に恐怖でおかしくなってやがる」

「おい、一之瀬ってこんなに脆いやつだったか?」

 

 脆いやつ、か。確かに私は脆いのかもしれない。表面上は明るく振る舞っていても、心の中では自分の罪に苛まれているから。

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