9名の救出劇C
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男子達に視線を移す。
「お前10万も何に使う?」
「そりゃあ欲しいもん買うだろ」
何か別の話をしているようでこちらを見ている様子はない。
なのでもう一度視線を髪飾りに移すと……。
??ボウっ……ボウっ。
(! 明滅してる!?)
なんと今度は赤い光が明滅し始めていた。
??ボウっ……ボウっ。
……一体この現象は何なのだろうか。私の幻覚なのだろうか。
そう考えながらしばらく髪飾りを見つめていると、頭の中に声が響いてきた。
(……様)
(……え?)
おそらく女性のものであろう声が、頭の中に直接響いてくるのだ。
髪飾りは尚も明滅を続けている。
(……様。……です)
(……)
(……様。わた……です)
(……)
(……やす様。わたし……です)
その声は何度も同じ事を言っているようで、回数を重ねるごとにどんどん鮮明に聞こえるようになっていく。
(……家康様。わたしは……です)
(……家康様?)
家康様と聞こえたが、そんな名前の知り合いはいないし、この現代にそんな名前の人がいる可能性は低いだろう。
(……家康様。私は……美鈴みすずは、ここです)
(! ……美鈴?)
私の名前に似た名前が聞こえたその時だった。
「GAOOOO!」
(え!?)
『!?』
??猛獣の鳴き声のような声が聞こえてきたのだ。
そして、それと同時に髪飾りは赤い光を放さなくなっていた……。
。
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